ようこそ、中国上海!
2018新春

Home >> 新着 >> 文化

成都、漢時代の蜀錦紡績の工程を再現

2018年 7月 8日14:42 提供:新華網日本語

多くの人に古代中国の紡績技術を知ってもらうため、中国四川省の成都博物館と成都蜀錦織繍博物館が協力し、戦国時代に成都市で生まれた絹織物「蜀錦」の紡績技術をベースに、漢時代の蜀錦製造の全工程を再現する。

成都博物館の館員で蜀錦研究者の周詢氏は6日、「絹糸の準備から製品になるまで、蜀錦紡織の工程が国内で初めて完全に再現される」と話した。

蜀錦は2千年以上の歴史を持ち、中国最古の伝統絹織物技術による織物だ。蜀錦は春秋戦国時代に生まれ、漢・唐時代に盛んになり、蜀の国で生産されることからこう呼ばれた。かつてはシルクロードによって沿線諸国に販売され、新疆ウイグル自治区や青海省などから頻繁に出土している。日本にも伝わり、「蜀江の錦」と呼ばれている。

再現プロジェクトは、同市の老官山漢墓の考古的発見を根拠としている。2012年、同墓から4台の蜀錦綾織機の模型が出土した。これは当時、世界最古の綾織機模型とされ、中国の絹織物紡績技術の起源と発展の研究にとって大きな意義を持つものだった。また、同墓から紡績の準備過程の道具がすべて出土し、明時代の『天工開物』に掲載されている紡織過程と一致しており、古代紡績工程の再現の基礎となった。

工程には、絹糸の選定、横糸の巻き付け、経糸の調整、織機による製織の4つが含まれている。

成都博物館は、中国国家文物局の「羅針盤計画」に参加しており、同研究は老官山漢墓の漢代の織機模型4台の綾織技術の解明を目的とし、中国古代の綾織機の種類と原理の模索、製織道具の複製、および生産技術の再現が含まれている。

再現プロジェクトは早ければ今年9月に完成する見込み。(記者/王迪)