ようこそ、中国上海!
2017CSR

Home >> 新着 >> 文化

慰安婦ドキュメンタリー『二十二』、公開2日で興行成績1000万元突破

2017年 8月 16日17:06 提供:新華網日本語

14日に公開されたドキュメンタリー映画『二十二』の興行成績が1000万元を突破し、1547万元に達した。制作会社は興行成績に期待しておらず、「目標は約600万元」としていた。郭柯監督も、「コストを引いても利益があれば、上海師範大学の中国慰安婦問題研究センターに全額寄付し、これらのお年寄りの今後の生活や問題の研究活動に充ててもらう」と話していた。

多くの人が慰安婦という題材から屈辱というイメージを抱くが、『二十二』を見た人は、同作品は傷口を広げるようなものではなく、生命の癒しを伝えていることに気づくだろう。的確に言えば、傷を負った人の生涯を描いている。これを「勇敢」と定義してはいけないのかもしれないが、彼女たちが「生きている」ということに一種のエネルギーを感じる。

苦難と涙を売りにしない同作は公開前に多くのスターや映画ファンに支持され、8月14日に公開された。上映率は公開時の1%から1.5%に上昇し、1日で興行成績は300万元を突破した。公開2日目には上映率が4%に上昇し、興行成績は全体の10%に迫り、入場率も『ウルフ オブ ウォー ネイビー シールズ 』第2作を超えた。

『二十二』は中国で初めて公開された「慰安婦」を題材としたドキュメンタリー映画である。公開資料によると、日本軍は中国侵略戦争で性奴隷として中国人女性20万人以上を強制連行した。郭柯監督が2012年に「慰安婦」の題材を取り扱い始めた頃、中国本土で身分を公開している生存者はわずか32人だったため、タイトルは『三十二』だった。2014年にその人数は22人に減り、タイトルを『二十二』に改めた。2017年7月には、映画に登場した22人のうち生存者は9人となった。さらに8月12日、黄有良さんがなくなり、8人に減少した。

1941年、若干14歳だった黄有良さんは稲刈りの最中に日本軍に追われ、家で強姦に遭った。1942年4月、黄有良さんは日本人兵に車に乗せられ、三亜の藤橋に連れて行かれ、厳重な警備態勢が敷かれている軍営で「慰安婦」にさせられた。そこに2年間閉じ込められ、日本軍から何度も暴行を受けた。ある村民は日本軍に黄さんの父親が死亡したと嘘をつき、葬儀のために故郷に帰すよう求め、黄有良さんはようやく「魔窟」から離れることができた。

2001年7月、黄有良さん、陳亜扁さん、林亜金さんら海南省の「慰安婦」被害者8人が日本政府を提訴し、謝罪と名誉回復を求めた。しかし10年近くもの間、生存者は控訴と棄却を繰り返し、最終的に敗訴した。日本の裁判所は当時の侵害の事実を認めたが、「個人に国を提訴する権利はない」として原告の敗訴を確定し、控訴を棄却した。

生存者の数は最終的に8人からゼロになるだろうが、ドキュメンタリー映画『二十二』は、平和に生活している中国の後世の人たちに「常に恨む必要はないが、一時も忘れてはいけない」と気づかせることを目的としている。

(チャイナネット)