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「母親」がテーマの斬新なドラマ「砂の塔」 生半可では到底務まらない日本の主婦

2016年 12月 1日11:51 提供:新華網日本語

「母親」がテーマのドラマといえば、必ず名家の財産争いや家庭内の世俗的な諍いをめぐるストーリーが中心となっているのではないだろうか。菅野美穂 松嶋菜々子のダブルキャストによるテレビドラマ「砂の塔~知りすぎた隣人」は、「母親」ドラマに新鮮な風を吹き込んだ。主役を演じる菅野美穂さんは「砂の塔」を、「サスペンスの仮面をかぶった母親ドラマ」とたとえている。(文:胡広欣、羊城晩報掲載)

○生半可では到底務まらない日本の主婦:その諍いは「宮廷の諍い女」以上

日本には、「タワーマンション」と呼ばれる高級高層マンションがある。周辺の環境は非常に良く、室内の設備も完備されており、値段は当然高い。同ドラマの舞台となる50階建のタワーマンションは、明らかに「格差社会」の縮図だ。25階以上の高層階に住む家庭は低層階の家庭を見下す。また、母親たちは「ママ友」グループを形成し、どこかのグループに加わらないと孤立無援の状態に陥り、母親がグループから排除されると、子供も仲間はずれにされる。25階に新しく引っ越してきた女主人公 高野亜紀は、娘がマンションに住む他の子供たちと早く仲良くなれるようにと、「ママ友」グループに参加するよう迫られ、お金と暇を持て余しているが心の中は空っぽなリッチママたちの仲間に入る。

「ママ友」グループの内部は、決して和気あいあいとしたムードではない。誰もがこっそり他者と比べ合っている。誰の夫が一番有能か、どの家のインテリアが一番素晴らしいか、どの家の子供が一番優秀か、などのように比較している。グループに所属している主婦が抱えるストレスは、「宮廷の諍い女(原題:後宮 甄嬛伝)」に登場する後宮の妃の辛さに勝るとも劣らないといえる。

菅野美穂さんは、取材に対し、「最初の頃、脚本はドラマの中の出来事にすぎないと思っていたが、監督によると、実際に取材して得られた情報が全てドラマに反映されているという。家庭の主婦は、夫や子供の世話をする以外に、忙しいなか時間をひねり出して、隣近所とうまく付き合っていかなければならない。専業主婦は呑気で楽な仕事だと、一体誰が言えるのだろう?」と語った。