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大豆の高収量・高品質の鍵遺伝子発見 中国の科学者主導

2020年 6月 9日20:04 提供:新華網日本語

中国浙江大学、中国科学院の専門家をはじめとする複数の国の共同研究チームが大豆の粒の大きさ、含油量、タンパク質含有量を支配する鍵遺伝子を発見した。分子育種による大豆の収量と品質の向上に重要な意義があるという。この研究成果はこのほど、中国初の自然科学総合学術誌英語版「NSR(国家科学評論)」に発表された。

浙江大学生命科学学院の寿恵霞(じゅ・けいか)教授は次のように説明する。大豆の起源は中国にある。進化において、野生大豆は粒が小さく、含油量が少なく、タンパク質含有量が多く、雑草の形態だった。長期の育種・選抜・馴化を経て、栽培大豆は粒が大きく、含油量が高まっており、現在世界各地に広く伝わり、世界的に重要な食糧工芸作物になっている。

この研究で、浙江大学と中国科学院遺伝発育研究所などのチームは協業によって難関を攻略し、大豆の機能遺伝子の研究プラットフォームを利用して、「甜10」(SWEET10)遺伝子が大豆の種子の発育と油分蓄積を支配する面でカギの役割を果たしていることを発見した。同時に、800余りの野生大豆と栽培大豆の遺伝子資源のDNAシークエンシングと性状関連マッピングを通じて、「甜10」遺伝子が大豆の馴化過程で重要な役割を果たしていることを証明した。

研究ではさらに、次のことがわかった。「甜10」遺伝子をノックアウトすると、大豆の種子100粒の重さが40・2%減り、油分含有量が40・7%下がり、タンパク質含有量が32・1%高まる。栽培大豆の中で「甜10」遺伝子の発現を高めると、大豆の種子100粒の重さと油分が共に著しく高まり、大豆の1株当たり収量を11%から20%高めることができる。

寿氏は次のように話している。この研究は大豆の収量と品質性状の分子マーク支援育種作業に直接応用することができる。また、研究チームはこれまでに、大豆の粒数をコントロールするもう一つの遺伝子「甜15」も発見しており、今回の研究成果と合わせれば、多収穫、良質など大豆の重要な性状において、より大きいブレークスルーを図れる可能性がある。(記者/朱涵)

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