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高温で新型コロナの感染拡大は収まるのか?

2020年 5月 4日16:34 提供:新華網日本語

4月26日、英ロンドンでマスク姿の医療従事者を描いた壁画の前を通りかかるカップル。(ロンドン=新華社記者/韓岩)

インフルエンザウイルスや重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスを含む呼吸器系ウイルスの多くは、冬に流行し、夏に終息する特徴を示している。しかし、新型コロナウイルスも同様の流行パターンをたどるのだろうか?

専門家らは、これまでに高温と高湿度が新型コロナウイルスを不活性化させる十分な科学的証拠を見つけていない。

世界保健機関(WHO)は最近の報告書の中で、新型コロナウイルスは高温多湿な地域を含むあらゆる地域で拡散できるとし、高温は新型コロナウイルスの拡散を抑制できないと指摘した。

豪モナシュ大学の准教授でメルボルンのアルフレッド病院の呼吸器科医でもあるトム・コティンボス(TomKotsimbos)氏は、英紙ガーディアンの取材に対し、「これは新たなウイルスであり、他のウイルスとは異なっている」と語った。

コチンボス氏はまた、「新型コロナウイルスがあっという間に世界中に、北半球と南半球の両方に拡散したことは興味深い」と述べ、こうした現象は、新型コロナウイルスの感染拡大が気温に依存しない、あるいはこの依存性がウイルスの拡散にとって重要ではないことを示していると付け加えた。

研究者らは新型コロナウイルスの感染拡大と気温の関係性を解明しようとしているが、一部では既に矛盾した結論が出ている。

香港大学公共衛生学院の研究チームが4月2日に英医学誌ランセットに発表した論文によると、気温と新型コロナウイルスの安定性の間に逆相関関係を発見したという。

同チームによると、新型コロナウイルスは摂氏4度で非常に安定し、最長14日間培養が可能だったが、培養温度を摂氏70度に上げると、ウイルスは5分で不活性化したという。

一方、4月8日に「EuropeanRespiratoryjournal」に発表された論文によると、中国復旦大学の研究チームは、新型コロナウイルスの感染と中国各都市の気温または紫外線量の間にはほとんど関連がないことを明らかにした。

3月9日時点で感染者が10人未満だった224都市の累積感染者数、2月10日時点で感染者が50人を超えた62都市の基本再生産数、気温、湿度、紫外線量などの要素を分析した結果、同チームは「気温は新型コロナウイルスの感染力に顕著な影響を与えない」と結論付けた。

同チームは「これは、アラビア半島での中東呼吸器症候群(MERS)と非常に似ている。同地域では気温が45度の時でもMERS感染者が増え続けた」と指摘した。

米ロサンゼルスのカリフォルニア大学の朱怡芳(しゅ・いほう)准教授は新華社の取材に対し、研究の関連データが限られているため、結果が世界的に検証できるかどうかは不確実だと語った。

一方で朱氏は、北半球がこれから迎える暑い季節が新型コロナウイルスを減らす可能性も排除できず、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が冬に再発し、季節性のものになるかどうかもまだ分からないと述べた。

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