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最大規模の海洋生物絶滅、酸素不足が原因か 中国の研究者らが見解

2020年 4月 30日9:34 提供:新華網日本語

中国科学院南京地質古生物研究所は26日、同研究所のチームが米国の学者と協力して地球史上最大規模の海洋生物絶滅を研究した結果、絶滅の前後に地球全体の海洋が酸素不足に陥っていたことが明らかになり、これが大量絶滅の主な要因になった可能性があると発表した。

地球の歴史上、生物の大量絶滅は5回起こったとされ、2億5200万年前のペルム紀(二畳紀)末に起きた大量絶滅では、海洋生物の80%以上と陸上生物の大部分が絶滅した。海洋生物の絶滅としては最大規模で、原因については、科学界が数十年にわたり、天体衝突や海洋の酸性化、極端な気候温暖化などの仮説を打ち出してきた。

今回、研究チームは浙江省長興県で、この大量絶滅の前後約50万年の海洋地質を記録している地層の断面を研究。地層サンプル中にあった鉄やモリブデン、ウラン、バナジウムなど酸化還元反応に敏感な元素を分析した結果、生物大量絶滅の時期に、海洋が酸素不足の環境にあり、絶滅後もしばらく酸素不足に顕著な変化が見られなかったことを解明した。さらに、地層サンプルから、酸素不足の環境でよく見られる硫化物も発見した。

研究を主導する同研究所の張華(ちょう・か)研究員は「他の研究と比較して、大量絶滅の前後に地球全体の海洋が酸素不足に陥ったことを発見した。当時の火山噴火などの地質学的事象が大量の還元性物質を生み出し、それが海洋に流れ出たことで、海水中の酸素が大量に消費され、普遍的な酸素不足が生じ、最終的に大部分の海洋生物が死に至った」と見解を述べた。(記者/王珏玢)

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