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世界最大の淡水魚「長江白鱘」が絶滅か

2020年 1月 6日9:43 提供:東方網 編集者:王笑陽

 国際学術誌「Science of The Total Environment」は、このほどオンラインで公開したある研究論文の中で、中国の長江に生息する世界最大の淡水魚の一種であるハシナガチョウザメ(中国語:長江白鱘)はすでに絶滅した可能性がある、と報告した。また、国際自然保護連合(IUCN)の専門家も去年9月17日、杭州市で開催されたある学術会議でハシナガチョウザメの絶滅を報告した。

国際学術誌「Science of The Total Environment」オンラインに掲載された論文

 ハシナガチョウザメは中国では「白鱘(白いチョウザメ)」や「剣吻鱘(「剣のようなクチバシのチョウザメ)」と呼ばれ、またその長い鼻先がゾウの鼻に似ていることから「象魚」と呼ばれることもある。体長は最長で7メートルに達し、体重は500キロにまで成長する世界最大の淡水魚の一種である。

 2003年の旧正月に、中国水産研究院長江水産研究所の科学者たちが最後の一匹の成魚を保護して放したあと、その跡が途絶えた。それ以降、長江でハシナガチョウザメが見つかったという報告は一度もない。さらに幼魚は1995年以降、まったく確認されていないとのことだ。

(画像はScience of The Total Environment公式サイトより)

 IUCNの専門家によると、現在、長江にハシナガチョウザメがまだ生息していることが証明できる映像などの証拠は一切ない。この状況から鑑みて、今後公表する最新版のIUCNレッドリストを通じて正式に絶滅の発表をする予定だ。

ハシナガチョウザメを描いた郵政切手

 長江ではカラチョウザメ、シナヘラチョウザメの2種が絶滅危惧種に指定されていている。