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清代の面影を今に伝える「丁」字型古民家群 福建省莆田市

2019年 1月 24日10:37 提供:新華網日本語

中国福建省莆田(ほでん)市仙遊県蓋尾(がいび)鎮の前連村には、清代の面影を今に伝える古民家が数キロに渡って並んでおり、中国南方の「紅磚(赤レンガ)文化」を代表する典型的な建築の一つとされる。

16日、古民家の入り口で談笑する住民。(莆田=新華社記者/魏培全)「丁」字型の古民家群は19軒の古民家からなり、20数万平方メートルの敷地に各家が連なるように建てられている。その門の左右には3メートルほどの側壁が設けられており、正面から見ると凹型になっている。大棟(おおむね)は美しい曲線を描いて大空に伸びる「燕尾型」で、建物の内部は「正庁」(中央にある部屋)を中心に左右対称に配置され、各建物の規模は柱間(はしらま)の数によって5間、7間、9間、11間、13間、19間とまちまちだ。また、建築の構造は木造架構と土壁が取り入れられ、ほとんどの古民家には精巧で躍動感のある磚彫(レンガ彫り)の装飾が施されている。

前連村の共産党村支部書記、連徳彬(れん・とくひん)氏によると、南宋時代(1127〜1279)、連氏の先祖の連治丞(れん・じじょう)が、家族とともに福州の連坂村から前連村へ移ってきた。清・乾隆年間(1736〜1795)には連治丞の子孫の連春侯(れん・しゅんこう)に男子4人が生まれ、その4人がさらに子をもうけて子孫が増えて、「子が4、孫が24、曽孫が99」と称されるほどになった。その後、連氏の子孫は先祖の教えを守り、建物を立てる際には全体を見渡して「丁」字型になるように意識的に配置することで、子孫の繁栄と発展を願った。また、不完全な統計によると、前連村の連氏一族は現在1万人余りおり、全国各地に散らばっている。

連徳彬氏は、現在この古民家に住んでいる住民は高齢者が多いので、蓋尾鎮は古い街並みや古い民家、昔からある寺、樹木、橋などの文化遺産を利用し、前連村の古民家を保護して観光面を総合的に開発することで、懐かしい故郷の姿をしっかりと人々の記憶に刻んでいきたいと意気込みを語った。(記者/魏培全)