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南京農業大の研究者ら、水稲のヒ素を「解毒」する方法を発見

2018年 5月 23日15:42 提供:新華網日本語

中国などのアジアの多くの国では米を主食としているが、水稲には有害物質のヒ素を吸収する働きがあり、人類の健康に対する脅威となっている。南京農業大学の研究者はこのほど、日本とイギリスの研究者と連携して、水稲の遺伝子をコントロールしてヒ素含有量を低下させ、水稲を「解毒」する新たな方法を発見した。

ヒ素は無機ヒ素や有機ヒ素など多くの形態が存在するが、無機ヒ素のほうが毒性がやや強い。水稲は生育過程で土壌中のヒ素を吸収することがあるため、米を主食とする国にとって、水稲のヒ素含有量を減らすことは一つの大きな課題となっている。

研究では、水稲中のほとんどのヒ素が、ケイ素輸送体タンパク質Lsi1とLsi2を通じて植物体内に「紛れ込む」ことを発見した。従来、科学者はこの1組のタンパク質の遺伝子を突然変異させる方法でヒ素含有量を低下させていたが、この行為は「殺敵一千、自損八百(千の敵を倒して、自らも八百を失うこと)」であって、同時にケイ素含有量を減らすことにもなり、水稲の減産を招いていた。

南京農業大学の趙方傑教授が率いる研究チームは、1組のアクアポリンNIP1;1とNIP3;3にもヒ素を輸送する性質があり、ケイ素を輸送する能力が比較的低いことを発見。この特性に基づいて2種類のタンパク質の遺伝子をコントロールし、輸送されるヒ素を植物体内に留まらせないようにすることで「解毒」効果を得るだけでなく、水稲のケイ素含有量や生産量が著しく影響を受けないようにした。

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