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清の時代の文化財「天施大炉」、20余年を経て雲南に戻る

2018年 5月 22日8:42 提供:新華網日本語

清の時代の文化財「天施大炉」がこのほど、中国雲南省昆明市に位置する雲南省博物館に戻った。故郷を離れ20余年、再び「郷里の人びと」と間近に触れ合うことになる。

「天施大炉」は清の康熙39年(1700年)に鋳造され、かつては同市の武安王廟の関聖帝君殿前に設置されていたが、旧日本軍の侵略期に昆明が爆撃を受け、廃墟の下に深く埋もれてしまった。1996年、昆明の道路拡張時に発見されるとその後所在を転々とし、台湾の文化財収集家・顔錚浩さんのコレクションとなっていた。

雲南省博物館の馬文斗館長によれば「天施大炉」は重さ約178キロ、高さ119センチ、胴回り約230センチ。胴体の銘文ははっきりと読むことができ、鋳造時期や鋳造した官吏、信者が記録されているだけでなく、康熙帝が1673年の三藩の乱を平定した後、清朝の漢人部隊「緑営」の兵士が雲南に駐留した歴史も記されているという。

故郷に戻った「天施大炉」は文化財安全評価で「裸展示」の条件を満たした。今年5月18日に行われた設置式典の会場には早い時間から多くの市民が集まり、大炉の登場を待っていた。大炉が登場すると、市民らは順番に手で触ったり、記念撮影をしたりしていた。

「天施大炉」の返還は、海峡両岸の文化界関係者の相互協力によって実現した。台北市故宮博物院の馮明珠元院長、上海博物館の陳克倫元副館長などの協力、支援の下で、顔氏は4日、大炉を雲南省博物館に寄贈することを決めた。

顔氏は「天施大炉」が同省に戻ることについて、自らと雲南省との間にある、絶つことのできない縁の証だとの考えを示すとともに、適切かつ合理的な方法にて収蔵、展示利用されることへの喜びと安堵の気持ちを表明した。

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