PC端末|中国語|English

上海

イノベーション企業、投資機関、大学科学技術プロジェクトなどが協働 長江デルタの革新発展に助力

2023年3月31日 10:15
 提供:東方網 編集者:曹俊

  先ごろ、長江デルタ地域の業界、投資機関、大学など100人余りの代表を集め、産·学·研の協働と交流を推進し、長江デルタ地域の高品質な一体化の新発展を共同で進めるための、「浙江大学『智匯紫金』ハイエンド対話第27期ブレインコンピュータと人工知能特別テーマフォーラム及び産学研成果統合会」が開催された。開催に当たってCybernaut国際董事長兼浙江大学国際イノベーション研究院の院長である王陽博士は、「科学者が研究開発に専念し、企業が市場に集中し、科学技術が最小限の努力で市場に向かえるよう助力する」と、明確に見解を表明した。

科学者が研究開発に専念できるよう資本を賦与して広大な市場を効果的に拓く

 今回の会では、浙江大学などの専門家、教授が、オリジナルの科学研究成果、産業化の将来性を持つ重要な核心技術を展示した。そして企業界の代表は、市場と産業発展のニーズ、最新の技術と製品などを共有した。さらに、多くの投資機関は発展の見込める技術やプロジェクトについて技術専門家や企業と交流したが、これらによって複数の企業と専門家との科学技術成果や、企業と資本との第一段階のコラボが実現した。8社の企業は初歩的な産学研協力計画を達成したほか、2社が投資機関と持続的なコミュニケーション関係を構築して、さらなる協力発展へ道を開いた。

 投資機関を代表して王陽博士は、「専門家が研究に専念できるようにする。市場化可能な良いプロジェクトについては、専門委員会の論証を経て高度な関心と投資協力を行うことを望む」と述べ、「専門家が専門的なことに専念する」ことで、イノベーション企業、投資機関、大学の科学技術プロジェクトなどが共同で「コラボ+成長+前進+X」が達成できるとした。

企業は市場に集中し、高品質な専門分野に深く根を下ろす

 2006年に設立された康久グループは、「デジタル健康」を手がかりに、成熟した医療と健康の結合を切り口としてデジタル化の手法で健康全産業チェーンに切り込んでいる。デジタル健康の概念とモデルを模索し、「新時代」の健康中国の発展に合致したデジタル康養生態系の構築を目指す。同グループの耿海波会長は記者に対し、「高齢者のニーズには医療保健、生活介護、メンタルヘルスなどがあり、康久は在宅養老、機構養老などのサービスを提供する。適齢化の改造、会員デジタル健康画像、健康クラウドプラットフォームSaaS業務、スマート老人ホームプラットフォームなどを通じて、高齢者に個性化サービスを提供している。ニーズに応じて異なる高齢者グループに適応した生活システムを構築し、完全な養老サービス産業チェーンを形成した。康久の収入はすでに億レベルに達しており、Cラウンド融資も開始した」と述べた。

 微医集団の展示ホールでは、日本企業代表の松田氏が微医インターネットクラウド病院の遠隔診察サービスを興味深げに体験した。上海科翔資本の張和清氏は、AI補助診断眼底知能スクリーニングや知能心電補助診断などを体験し、多くの参加者が国際をリードする中国の知能化デジタル健康プラットフォームに深い関心を示した。

 関係者によると、「微医集団」は2010年に設立され、情報化+医療、インターネット+医療、人工知能+医療などの3つの発展段階を経て、ハードウェア、ソフトウェア、デジタル化を通じて大量のデータを統合し、専門家の知識と経験をデジタル化したという。微医は、「中国デジタル医療責任」システムを構築したが、その最も核心部分は底辺のデジタル健康画像の構築であり、中国の正確な医療サービス発展の礎となっている。このプラットフォームは端、雲、脳である。端は各方面のデータを収集するもので、雲(クラウド)は接続と計算である。このクラウド上には8万以上の病院、29万人の医師、1.5万の薬品医療機器企業、32のインターネット病院、19の医療保険インターネット病院が集まっていて、医療保険、80以上の商業保険、2.8億人の実名ユーザーを集めることができる。脳は漢方医の脳と西洋医学の脳である。このうち漢方医の脳である「華佗雲」は、すでに2000以上の病院で使われて650万枚の処方箋を発行し、最新のAIコンテストで優勝した。同グループの総裁でもある王陽博士は記者に、「将来の医療業界には、生産力と生産関係の絶え間ない突破を通じて科学技術プラットフォームを庶民によりよく奉仕させることができる多くの面がある。微医は多くのことが可能で、社会全体のコストダウンを効果的にすることができる」と話した。

 生捷科技(Centrilliontech)の実験室では、次世代レベルを代表する遺伝子チップ技術を見ることができる。世界的に半導体技術互換性のある高密度シリコン基材遺伝子チップを独自に創造し、半導体産業の高解像度リソグラフィ機や高精度マスク板などの成果を共有している。この創始者は以前、米国の有名な遺伝子チップ会社に勤めていたが、帰国後に生捷科学技術を設立した人物だ。中国の有名な大学研究院と2016年から遺伝子チップと関連機器と試薬を共同で開発し、すでに複数の遺伝子チップ(最高密度2000万プローブ)の設計に成功し、生物サンプルライブラリの建設、臨床検査、人混みスクリーニング、動植物育種と微生物病原体の鑑定など多方面に応用されている。

資本、技術、人材の多元的統合は長江デルタの革新的発展を支援する

 中国の革新的プロジェクトの研究開発、企業の質の高い成長、地域経済のモデルチェンジと発展には、地方政府の経済プラットフォーム、専門投資機関、高効率サービス業者などとの協働と助力が不可欠である。上海金橋経済技術開発区と碧雲国際コミュニティに深く根を下ろす上海金晨碧雲投資管理有限公司も、長江デルタの産·学·研により適切にサービスを提供することを望んでおり、そのため、Cybernaut国際と戦略的協力協定を締結し、長江デルタの一体化発展を共同で推進している。

 金晨碧雲の崔康取締役によると、今回の長江デルタ戦略パートナーでCybernaut国際創始者である王陽博士はIBMグローバル副総裁も務めており、グローバルな視野と戦略的高さを持っている。Cybernaut国際は世界をつなぐ架け橋であり、学術界、工業界、企業界の国境を越えた合奏を駆動するエンジンで、シリコンバレー、ボストン、ベルリン、ロンドン、東京、シンガポールなどに6大海外イノベーションセンターを設立し、スイスのローザンヌには欧州副センターがある。その投資は国内外の良質な科学技術企業の発展を支援していて、例えば、展訊通訊という無線通信チップデザイン業界のトップはナスダックで成功した。今回の戦略合意の署名を通じて、長江デルタの発展を促進し、世界とリンクすることを望んでいる。

 最後に、Cybernaut国際の王陽董事長は、「浙江省杭州-上海両地の『Cybernaut国際』と『金晨碧雲』の共同協力を通じて、長江デルタ地域の革新力と競争力を強化したい。経済集積度、地域連結性と協同効率を高め、地域資源、資本、技術と人材などの効果的な統合、発展の道の最適化に共同で力を入れたい」と述べた。さらに、「双方は長江デルタ地域、国家戦略的新興産業分野で友好的で深い戦略的協力を行い、将来は人工知能、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、医療健康、知能製造、科学技術金融などの革新的なコースに焦点を当て、長期戦略的協力のパートナーシップを確立し、長江デルタ一体化の質の高い発展を共同で推進する」と述べた。

(曹 俊)

関連記事