米モバイルアプリ調査会社「Sensor Tower」のデータによると、中国に本社を置くByteDance社が運営する動画投稿アプリ「TikTok（ティックトック）」が、2021年第1四半期のダウンロード数が全世界の1位となり、3月には5千800万回以上ダウンロードされたことが分かった。データも示すように、TikTokは世界的な影響力を持つモバイルアプリで、月間アクティブユーザー数（MAU）はアメリカのみでも1億人を上回っている。

　TikTokが流行るにつれて、中国文化も言語の壁を越えてますます注目を集めている。中国の伝統工芸、民俗、料理、そしてジャイアントパンダに関する動画を通じて、世界中のユーザーが中国を知るようになった。

　中国四川省の山奥の農村から、中国伝統文化の暮らし映像を発信するビデオブロガー李子柒（リー·ズーチー）は、2019年10月にTikTokアカウントを開設。現在、ファロワー数が200万人以上に、いいね数が1500万件以上に達した。

　また、西安の観光スポットである大唐芙蓉園でのパフォーマンス、「不倒翁小姐姐（おきあがりこぼし姉さん）」の動画が320万回以上視聴され、40万件のいいねをとった。コメント欄には英語、韓国語、ベトナム語、アラビア語など各種の言語のコメントが寄せられており、唐の文化が世界中の人々を魅了している。

　武漢大学媒体発展研究センターの任単波主任は、これに対して「中国の伝統文化は今、新技術のおかげで再び社会生活の中心に戻っている。短編動画が流行ることは、若者の間で伝統文化の普及を促進するだけでなく、中国と外国の間の交流も促進している」と意見を述べた。