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輸入博は国内国際双循環の実現=三井住友海上保険伊藤幸孝董事長

2020年 11月 9日11:17 提供:東方網 編集者:範易成

  今回の第3回中国国際輸入博覧会では、初めて保険会社からの出展が認められた。そこで日本最大の損保会社である三井住友海上火災保険は、保険会社として初出展し、「インシュテックで保険サービスをリード」をテーマに、上海の五つのセンター建設に向けて、「スマート貿易保険プラットホーム」などの数項目に及ぶイノベーション成果を展示した。同社の中国有限公司董事長である伊藤幸孝氏は、中国市場に長期間根を下ろしている外資系保険会社として、輸入博を通じて人々の保険会社に対するイメージを変え、保険で国際貿易の利便性を追求したいと期待を述べた。

三井住友海上火災保険(中国)有限公司の伊藤幸孝董事長

 保険で貿易のボトルネック問題を解決 ワンストップソリューションを提供

 三井住友保険では輸入博で保険会社の出展が許可されることを知って、直ちに出展を申し込んだ。そして、「スマート貿易保険プラットホーム」を中心成果とするブースデザインを設計したという。伊藤氏は、「今回の輸入博はこの1年間、上海国際貿易の単一窓口(億通国際)や、上海保険交易所、中国人民保険、中国太平洋保険、平安保険といった3大中国系大型保険機構と協力して建設してきた、業界を跨る保険取引サービスプラットホームです。貿易情報と保険情報を備え、業界を跨った情報の安全共有を、世界初めて実現しました。輸入博が終わった後、各社が成果を発表し、調印式を行う予定です」と述べた。

 このプラットホームを建設した理由について伊藤氏は、「中国の貿易額は世界第1位ですが、輸出入貿易に関わる保険の浸透率は貿易大国と差があります。そこで我々は市場調査を行い、保険プロセスが複雑で保険商品とサービスが単一であることがこの問題の理由だと分かりました。そこで、貿易業界が直面する課題や保険業そのものの課題の解決に向けて、ブロックチェーン技術などの最新技術を活用して、貿易情報のワンストップデータを安全に共有することで、保険効率とサービス品質を大きく向上させることに成功しました。これにより貿易企業に向けて迅速で便利で安心な、貿易と金融、リスク管理サービスを提供し、様々な方面でウィンウィンの局面を切り開いたのです」と述べた。

 さらにこのプラットホームはすでにバージョン3.0にグレードアップされているという。保険の加入だけでなく、事故が起きた場合にワンキーで保険金請求も可能となっている。金融業界のサービス効率と取引先の満足度を高めることで、スムーズな貿易と利便性を推進している。これは上海の五つのセンター建設に向けた重要なサービスの一つでもある。

三井住友海上火災保険(中国)有限公司のブース

 会場に設けられたブースでは、「一帯一路」沿線国家の中国プロジェクト向けに、リスク総合ソリューションであるAR眼鏡を活用した保険技術も展示された。伊藤氏は、これらの展示を通じて保険会社へのイメージを変え、リスクの事前防止、コントロール、管理に力を入れたいと期待している。

 国外の商品を輸入して国内経済成長を促進 国際社会の経済回復に貢献

 今回の輸入博の開催は中国政府の強いパワーを示し、中国の門戸がますます拡大していることを示している、と伊藤氏は述べる。そして、「この輸入博は国内の循環だけでなく、国外製品の購入によって国内経済の成長も促し、国内国際の双循環を実現するものとなっています。これは中国の経済回復だけでなく、国際社会経済の回復にも貢献しています。私はこれが中国政府の姿勢であり、宣言と方針であると思います」と語った。

AR眼鏡を活用した保険技術を紹介する伊藤氏

 伊藤氏は2017年に上海市白玉蘭記念賞、2019年に栄誉賞を受賞している。これについて伊藤氏は会社と個人が上海市政府から認められたことであると思っている。

(曹 俊)