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上海の老人介護は家庭、コミュニティ、施設一体型へ

2020年 10月 21日17:19 提供:東方網 編集者:曹俊

 中国の重陽節は日本の敬老の日に当たる。上海では老年人口が増加しているが、今上海ではこれに向けてどのような体制がとられているのだろうか。20日、東方網の記者は一体型養老施設のモデルである華陽総合為老サービスセンターを訪問した。 

華陽総合為老サービスセンター

 華陽街道にある華陽総合為老サービスセンターは、一体型の養老施設である。家庭、コミュニティ、施設それぞれの老人介護設備を備えていて、医療介護と保健介護を結ぶ介護サービスシステムの実践を模索している。 

 華陽総合為老サービスセンターは4棟のビルからなる建物だ。ビルの中には老人ホーム、デイケア施設、短期と長期それぞれの宿泊施設、コミュニティ衛生所、食堂などがそろっている。ここではワンストップで医療からリハビリ、健康サービスと介護までのサービスが提供され、お年寄りは一箇所で必要なことすべてをできるばかりか、様々な相談に乗ってくれる専門家も配置されている。 

 1号楼の5階は長期宿泊施設で、シングルとダブルの部屋がある。病院で手術を受けたばかりの人、家に介護をするひとがいない短期の利用者などは申請を出してここに入る。利用者のある女性は、「面倒を見てくれる家族がいない時も、ここに来ればみんなが面倒を見てくれる。話もできるし環境もいいし、非常に楽しい」と述べた。 

説明する華陽街道の党工委書記である陳頴氏 

 華陽街道の党工委書記である陳頴氏によると、家庭での介護を考えると、お年寄りは家も家族からも離れたくないし、周りの友人とも離れたがらないものだ。そこでそのようなお年寄りに対するサービスとしては、精神的な支援やベッドのそば近くでの支援となり、15分間以内でサービスを提供できて、本人の慣れた環境で家族と一緒に介護できることを目指す必要がある。 

上海養老体制を説明する上海市民政局養老サービス処の陳躍斌処長

 上海市民政局養老サービス処の陳躍斌処長は、「現在、上海の介護環境は政府主導で行われている。2005年から上海では、国内に先駆けて『9073』養老サービス体系を提出した。つまり、90%の老人は家庭でのケアを主にし、7%の老人はコミュニティでの養老サービスを受け、3%の老人が施設での介護サービスを受けるということだ。また、上海の養老サービスは質的なものへと転換が進んでいる。健康サービスの支援を重視していて、たとえば、上海市養老サービスプラットホーム(www.shweilao.comまたはウィチャットで『上海養老顧問』を検索)の開設、介護の専門家の配置、ハイテク製品の介護分野への応用などだ。さらに、管理目標を作成し、監督管理から業界の発展を促進している。そしてこのいっぽうで、介護の人材を育成するため、実際のトレーニングを目指す上海介護サービス能力建設基地もまもなくオープンする計画だ」と語った。

(曹 俊)