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資生堂中国CEO藤原憲太郎、「上海は私の夢を叶えてくれる都市」

2020年 9月 29日16:17 提供:東方網 編集者:範易成

 9月16日午後、50人の優秀な外国人に対し、「白玉蘭記念賞」が贈られた。同賞は上海の社会的·経済的発展、文化交流に突出した貢献のあった外国人の専門家や学者、企業経営者を称えるための賞で、毎年1回授与式が行われる。

授賞式

 資生堂中国の藤原憲太郎CEOは今年の受賞者の一人だ。彼は上海で5年以上働き、生活してきたことで、上海という都市の開放感、革新性、寛容さを日々感じているという。「上海は私の夢を叶えてくれる都市」と語り、今回の受賞については、「中国への投資をいっそう強化し、上海を拠点に中国ビジネスを発展、中国市場の発展に貢献していきたい」と述べた。

藤原憲太郎

 西洋から東洋に 中国に来ることができて幸運

 1991年に資生堂へ入社した藤原は、1994年にドイツに赴任した後、パリとデュッセルドルフを中心とした国際事業展開に6年以上従事した。中国に来る前は韓国資生堂の董事長で、韓国資生堂プロフェッショナルの董事長兼社長を歴任した。卓越した経営才能だけでなく、海外勤務の経験も豊富だ。

 2015年11月に藤原は資生堂(中国)投資有限公司総経理に就任し、中国の化粧品市場環境の中で競争力を取り戻すための事業改革を積極的に推進した。2017年1月には資生堂の中国地域CEOに昇格し、その年から中国は資生堂における海外で最も大きい市場となった。

藤原憲太郎

 藤原憲太郎CEOは中国との深い縁について語った。資生堂は西洋薬局から開業した会社で、社名は中国の古典『易経』にある「志哉坤元,万物资深」に由来する。

 「私自身のキャリアも東洋と西洋の融合ですから共通点があると感じています。資生堂に入社して、若いころ海外で多くの国で仕事をしたことで、貴重な経験·交流をさせてもらいました。その中で私は各々の国の文化や歴史に興味を持つようになり、そして中国に来ることができたのは自分自身にとって幸運だと思います」と話した。

 新型コロナウィルス感染症の拡大の中も上海に滞在し、疫病との戦いと復活を経験

 突然のコロナ禍は各界に大きな影響を与えただけでなく、人々の生活も大きく変えた。藤原CEOは今年、新型コロナウィルス感染症の拡大の中でも上海に駐在し続け、感染拡大から社会経済の回復までの全過程を体験した。

 滞在をつづけた理由について藤原CEOは、事業と社員を守るためが第一の理由と語った。 会社は彼のもとで1月23日に新冠コロナウイルスに対応するための新型肺炎緊急対策委員会を立ち上げ、社員の健康と安全を第一に掲げて、日本の本社と協力して社員にマスクや消毒液を配布した。社外に関しては、取引先に対し支払い期限の優遇などを実施した。

 また、資生堂中国は公益活動にも積極的に参加している。2月初めには日本本社とともに、売上の一部を社内基金とする「愛心接力Relay of Love」プロジェクトを設立し、医療機関や医療従事者のサポートを目的に、上海市慈善委員会へ1000万元を寄付した。この他にも、上海から武漢へ派遣される医師の散髪や医療従事者への物資提供なども行った。さらに中国青少年発展基金会と中国婦人発展基金会に対して、それぞれ3000万元相当の寄付を実施すると同時に、上海を皮切りに7つの都市に愛心バスで訪問して、「愛心接力Relay of Loveメイクアップ」の体験イベントを提供するなど、現在も積極的に社会貢献活動を実施している。

公益活動

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、世界各地の資生堂も影響を受けたという。しかし、中国市場においては、1月下旬から売上高が落ちた、3月末以降はほとんどの小売店が営業を再開した。データによると、資生堂中国の上半期の売上高は1000億円(約64.9億元)に達し、日本市場を除く海外の第1位となり、営業利益額はグループ内トップの77億円(約5億元)となった。第二四半期は全面的に回復して、中国大陸は前年同期比19%増となり、中国市場は世界で最も回復の早い地域となっている。

 コロナ禍で日常生活は不便だったが、上海政府の徹底した管理があったので、日々安心して過ごすことができたという。藤原CEOは、「コロナ感染が拡大している状況でも上海の方々は外国人に対しても優しく接してくれましたので、孤独感もありませんでした」と述べた。

 「上海は私の夢を叶えてくれる都市」

 藤原CEOは、今の成功だけでは満足できないと考えている。彼は、「上海の資生堂からグローバルレベルのイノベーションを世界に発信していきたい」と語る。

 会社の仕事以外にも藤原CEOは、上海市外商投資企業協会、浦東新区外商投資企業協会及び上海浦東新区商業連合会の副会長を務めている。そして重要な会議の場において、上海のインフラと地域の優位性、行政効率及び外資企業のために提供されるビジネス環境などを紹介している。それはグループのトップに上海を認識させ、上海を知り、上海への投資を促すためだ。

藤原憲太郎

 藤原CEOは最後に、「上海は常にイノベーション、新しい価値を生み出す環境が整っていて、トレンドの発信し続けることができる都市」と評価した。「市民の一人として、上海は多様性を受け入れる都市で、外国人が生活しやすく、かつ発展を目の前で感じることができる大変刺激的な都市だと思います。上海は夢を叶えてくれる都市です」と述べた。

(作者:范易成 実習編集:范応良)