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2020年 5月 9日9:26 提供:東方網 編集者:王笑陽
中国伝統文化のシンボルとされる故宮博物館では、若者に伝統文化の魅力を伝えるようと、このところ、化粧品や文房具などのさまざまなグッズを開発している。そして今回、若者を中心に大人気の「ブラインドボックス(中国語:盲盒)」の販売を始めた。4月21日に発売されるとすぐに売り切れたほどの人気で、今予約しても次の入荷は5月25日ごろになるという。
故宮発売のブラインドボックスシリーズ「霊獣猫(猫祥瑞)」
ブラインドボックスとはおもちゃが入っている箱で、カプセルトイに似ている。しかし、カプセルトイのほとんどが半透明で中身が分かるのに対し、ブラインドボックスは箱は不透明で、購入前の時点では密封されている。つまり、どんなおもちゃが入っているのかは開けないとわからない。数多くのブラインドブックスの中から好みのおもちゃを引き当てるのは運頼みだ。また、同一シリーズの中には、ベース品の他に確率が極めて低い「シークレット品」と呼ばれるものもある。「シークレット品」を収集するにはたくさんのブランドボックスを買うか、転売市場で高価で購入するしかない。そのため、ブランドブックスが人気になるにつれて、その転売市場も活発になってきている。通常定価40元~70元(約610円~1100円)のブラインドブックスは、転売市場での売価が何十倍になることもある。
今回故宮博物館が販売したブラインドボックスは、明清代に皇帝の即位や皇后冊立などの重要な儀礼に用いられた正殿の「太和殿(たいわでん)」の屋根の飾り物をモチーフとして作られた。太和殿の屋根には、「走獣」と呼ばれる霊獣の像が10体乗っていて、「龍」、「鳳」、「獅子」、「天馬」、「海馬」、「狻猊(サンゲイ)」、「押魚(オウギョ)」、「獬豸(カイチ)」、「斗牛(トギュウ)」、「行什(コウジュウ)」の順に並んでいる。
太和殿
太和殿の屋根の上の「走獣」