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中日合弁企業の索広映像と索広電子が一致協力して生産を再開

2020年 4月 24日15:40 提供:東方網 編集者:曹俊

 上海市委市政府の企業操業再開に関する要求に基づき、上海儀電グループの子会社で、4K映像機器と撮影機器を専門に生産する中日合弁会社の索広映像と索広電子では、きめ細やかな準備と科学的で合理的な施策で操業再開の必須条件を満たした結果、2月10日、無事生産再開を果たすことができた。再開初日、索広映像の復職率は66%、索広電子の復職率は77%を達成したが、これは両社の中、日双方の幹部と従業員が順調な生産再開に向けて、共に心を一つにして努力した成果であった。

「今回のパンデミックは我々への試練であると同時に、我々の能力を検証する時でもある」

 新春早々、ウイルスが猛威を振るい、休暇は延長されて人々は自宅隔離を余儀なくされた。しかし厳しい状況であればあるほど、合弁企業のストレス耐性は発揮される。索広電子の森秀章社長は、「今回のパンデミックは我々に対する試練であると同時に、我々の能力を検証する時でもある」と述べた。そして1月29日、中日双方は慎重に検討した結果、生産再開の延期を決定。その旨を従業員へ2回連絡した。会社の党委と労働組合は、上級党委と上級労働組合の指導のもと、八方手を尽くして全従業員のために防疫物資を調達した。さらに従業員の余暇時間と健康の確保のために、市総組合、上級労働組合、女性労働委員会の要請に基づき、防疫特別経費を新設。防護マスクと消毒液を購入して、全従業員へ配布した。同時に労働組合と経営側は適宜話し合って、授乳期や妊娠中の従業員に対して在宅勤務と在宅休憩を実施。従業員の中でも特に女性の心と体の健康をしっかり守ることに配慮した。こうして孫子兵法で、「上下の欲を同じうする者は勝つ」というように、従業員全員がプレッシャーに直面しながらも落ち着いて協力し合い、困難に打ち勝つ決心と自信を持つことができた。そして年間目標を全面的に達成するため、全員が最大限貢献しようという決意を固めた。

これは大いなる愛と大義であり、大いに発揚する価値がある

  すべての従業員家庭の無事と幸福を守りながら予定通りに会社が生産再開することを目指して、両社には休暇も報酬も顧みず、感染のリスクを恐れずに防疫の前線で戦う「勇者たち」がいた!

 人々が一家団欒で春節を祝っているその時、人事部の黄巍部長は部下と共にウィチャットで会議を行っていた。人事部は会社のウィチャット公式アカウントを利用して、従業員の動向や健康状況を把握し、生産再開に向け、正確かつ必要なデータを収集していた。そして従業員に安心して復職してもらうために、彼らは会社の防疫措置をその都度発表したり、市政府の通知を転送したりなど、防疫に関する情報をよりきちんと伝達するため、全従業員に「上海発布」をフォローするよう促した。家に乳飲み子を抱えた王建紅と沈嬌妮も、この硝煙のない「戦場」に踏みとどまってみなと一緒に戦った。このような献身的な努力のおかげで、会社は生産再開という前戦で勝利したのである。そして再開後、人事部はますます忙しくなった。彼らは、重点地区が増え続けている中で出勤できる従業員を選び出し、上海に戻った従業員の状況集計方法を改良。市外からの確定症例の流入を厳しくくい止めながら、職場に戻った従業員の健康と安全を確保しようと、必死で手に入れた業務再開の成果を守り続けたのだ。

  総務部では徐富華部長の指揮のもと、休暇中に何度もウィチャットで会議を開き、防疫対策を検討して適切な処置を行った。防疫物資の準備、工場全エリアの消毒、出勤時検査の流れ、食事前後の防疫処置の流れ、通勤バス、社用車、自家用車の管理対策、郵便物の受け取り対策、食堂の食品衛生、消毒、食事管理、清掃対策、疑い症例に対する緊急対応、確定症例に対する緊急対応などなどを勘案し、生産再開へ向けての十分な保障を提供した。

 総務課の董倩茹課長は、従業員一人一人の健康と安全を確保して復職と生産再開が順調に行われるよう、課員一丸となった「疫」の前衛部隊を結成した。隊員は会社へ入るすべての通路を死守。入って来る従業員一人一人に、検温、手の消毒、マスクの配布を行った。体温異常者が出たという情報が入ると董課長はすぐさま現場に駆けつけ、対象者をすぐに臨時の隔離エリアに連れて行って工場の医師に口腔体温計でもう一度体温を測ってもらってダブルチェックを行う。その後は臨時隔離エリアを徹底的に消毒する。また、通勤バスで体温異常者が出た場合には、バスを指定の駐車場へ誘導して、乗客全員に対して同様にダブルチェックを行った。

  董課長は車両の管理をどう行うかに関しても心を砕いた。車両管理係は日本人と中国人従業員の通勤バスを担当しているため、当初から対策を取り始めた。1月29日に2月10日から会社が再開するとの知らせを受けると、車両管理係は日本から戻る日本人従業員の公共交通機関利用による安全問題を視野に入れ、直ちに日本人社員の送迎プランを策定。そして2月1日から9日まで、毎日、ウィチャットで日本人社員からの問い合わせに対応し、送迎車両の情報を発信し続けた。また、運転手の交差感染を防ぐために、まず運転手一人一人の健康状態を確認。送迎車も適時に消毒し、出迎えを空港ターミナルロビーから駐車場に変更するなどの予防措置をしっかりと行った。特に車両管理係の党員は模範的な役割を担って、夜10時から深夜0時までの時間に空港に到着した日本人社員の送迎を引き受けた。車両管理係の社員はこれらを文句の一つも言わずに行ったばかりか、党員のボランティア活動にも参加して防疫チームの拡大に貢献した。

 中国人従業員の通勤バスに対しても、車両管理係は厳格な管理を行った。運転手が春節からいつ戻るかを早い時点で把握し、車両の上海への出入り状況を調査した。そして車両が十分に消毒されているかどうか従業員が不安に思わないよう、運転手は毎日消毒作業中の写真を撮ってウィチャットにアップし、それぞれのバスのグループで共有した。また、毎日の運転前の体温報告を確実に実施して管理するため、運転手へ特別に口腔体温計を配った。復職の初日には、小型車班が自主的に一台の小型車を機動車両へ改造。シフト表の細分化など、自分の持ち場から積極的な取り組みを行い、生産再開に協力した。

 労をいとわず弱音を吐かないのは同じ目標のため

 現場を守る責任がある。一致団結の温かみがある。衆志成城(多くの人が一致協力すれば堅固な城塞ができる)という力がある。実装製造部設備課の顧春泉、奚磊明、徐宝弟は、生産設備が正常に稼働するよう、設備の起動、暖機、運転状況確認のための第一線で奮闘し続けた。彼らは全員、浦西に住んでいるので会社からは遠く交通も不便。しかし、2月10日の生産再開という目標は果たさなければならない。そのため彼らは、期せずして朝一でマイカーを運転して会社に向かった。新型コロナウィルスの流行の厳しさから本来の業務リズムが乱れ、ちゃんとした食事もとれなくてお腹が空いたらカップラーメンを食べてすぐ仕事に戻ることもしばしばだった。

  初日の生産は目標通り無事達成できた。実装製造部全体の出勤率は72%。現場の従業員のほとんどは地方の人で、新型コロナウィルスの影響から予定通り上海に戻ることができなかったため、現場従業員の出勤率は60%と低かったにも関わらず、である。実装管理部では当日の状況をみて、出荷を急ぐ基板の生産を達成するために生産計画をすぐに調整した。さらに、今回を機に他の部署とも連携して今後に備えようと、従業員共通の管理研修も実施した。

 交差感染防止のため、作業エリアではセントラルエアコンの使用が禁止されていた。だが、実装製造現場ではリフロー炉が稼働しているため、室温が上昇して作業員はあっという間に汗だくになり、体のエネルギーが大幅に消耗されてしまう。しかしこのような厳しい環境にあっても、従業員の仕事への情熱は揺るがなかった。彼らは現場に入るのに薄い服と短パンに着替え、ベストな状態を維持できるよう努めたのだった。

 やり繰り上手な嫁でも米がなくては飯が炊けぬ、部品がなければ製品は作れぬ。生産を確保するために、調達部では1月31日、生産延期に対応する部内特別体制を敷いた。調達部の係長以上のメンバーが2月2日から毎日、朝と晩の2回、在宅のオンライン勤務で両社と取引のある250社に上るサプライヤーの在庫、人員、生産状况を細かく確認した。2月10日に両社が順調に生産再開できることを目指すための措置であった。

  そして生産再開から現在に至るまで、調達部のメンバーは自覚的にインターネットや電話を利用して、各サプライヤーとの確認を続けている。多くの人が毎日深夜、夜明けまで働いている。これら努力の結果、生産が大きく停滞する事態を基本的に避けることができた。だが新型コロナウィルスの流行は依然として深刻であり、危険で肝心な段階にある。調達部全員は引き続き、安定な生産が保てるよう努めるつもりだ。

 「親切な店員さん」のように職場復帰と生産再開を援助

 日本側の親会社であるソニー株式会社は新型コロナウィルス流行の初期に、中国での防疫のために3000万円の寄付を決定。そしていっぽう、中国側の親会社である上海儀電の党委書記で董事長の呉建雄は、両社の操業再開から三日目に工場を訪れ、中、日の幹部と従業員を慰労。新型コロナウィルス予防·抑制措置の実施状況を確認し、新型コロナ流行期間中における中、日両国の従業員から実際にどのような困難があるかについて話を聞いた。そして儀電の外事部門に対し、市政府渉外機構と連携して外国人赴任者の困難や悩み事を解決してあげるよう指示した。その後、浦東新区科学技術と経済委員会の周征宇主任、浦東新区の徐恵麗副区長、唐鎮の陳騰瀾鎮長、李国平副鎮長なども相次いで両社を訪問し、職場復帰や生産再開、さらに新型コロナウィルスの予防·抑制状況を調べると同時にマスクを贈った。また、上海市外商企業協会、上海市商務委員会外国投資管理処、浦東新区外商投資企業協会、金橋管理委員会、金橋企業協会、金橋科学協会などの機構は、新型コロナウィルス感染発生の初期に情報ネットワークを作り上げ、企業の生産再開に向けての関係と指導を提供。同時に、職場復帰と生産再開のための感染防止法や労働保護用品のデータを収集し、適切な施策を早急に制定するためのしっかりした基盤を整えた。

 これら各方面の努力の結果、外国人の就業、健康診断、ビザ·居留許可延長などの措置が続々と実行され、外国人従業員が赴任する際の障害が取り除かれた。さらに国もエネルギーや医療保険等に関する政策を打ち出したことで、会社は約290万元節約することができた。

  索広映像と索広電子の幹部は、これからも気を引き締めて疫病防止や抑制のための様々な措置を着実に行い、責任をもって厳重に管理することで、社員の健康と安全、秩序のある生産経営に堅実な保障を提供していくことを表明している。

(編集:曹 俊)