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特別措置で人材を引き留め ADKグループ中国の新型コロナ予防と業務再開措置

2020年 4月 7日14:26 提供:ADKグループ中国 編集者:王笑陽

 ADKグループ中国は、日本国内トップ3の広告エージェンシーADKの中国現地法人である。今回の突然の新型コロナウイルスの感染拡大により、通常の業務に影響が出ただけでなく、一部の業務が延期もしくはキャンセルされることとなった。そこでADKグループ中国は、従業員の健康と安全を確保すると同時に、新型コロナによる事業への影響を最小限に抑えるための積極的な対策を講じてきた。


積極的な対応で徐々に業務再開

 新型コロナが猛威を振るい始めた1月中旬から、各地で防疫物資が不足し始めた。ADK北京分公司には一定数のマスクの備蓄があったため、春節前にその一部を上海本部へ早めに移送。また、業務再開後のマスク不足を考慮し、マネージメント層が日本からマスクを購入し、各分公司に配布した。

 ADKでは春節後の2月10日から業務を再開したものの、ウイルス感染拡大のため、2月は全員を「在宅勤務」にした。その後、感染拡大が徐々に抑えられるにつれ、「在宅勤務とオフィス勤務を組み合わせる」という柔軟な措置に変えた。また、通勤にタクシーの使用を認めるという人間味あふれた施策を行い、インスタント食品も社内に備蓄した。

会社が社員のために用意したマスク、除菌ジェル、インスタント食品

 3月に入ってと新型コロナの感染拡大がだいぶ抑えられてきたため、ADK上海本部は3月頭から全面的に営業を再開した(分公司は各地の政策に従う形)。管理部は営業再開前にオフィス内に入って状況を把握するとともに、通勤·オフィス勤務·会議·外食·外出などの注意事項を含む「業務再開後の防疫マニュアル」を作成して、社員への周知徹底を図った。また、オフィスビルの管理会社や多くの業者と適宜コミュニケーションを取ったり、定期的なオフィスの消毒や消毒用品の適時配置など、業務の全面再開に向けての基本的な条件を確保した。また、業務を全面的に再開した後も、人混みを回避するためのフレックスタイムを推奨した。

 これら入念な下準備とフォローアップ措置のおかげで、3月頭の業務再開から現在に至るまで、社員は会社の予防策を励行しながら、徐々に通常の勤務に復帰した。


特別な措置で人材を引き留め

 新型コロナの影響から、リストラ計画を打ち出す企業が相次いでいる。しかし、広告エージェンシーにとって人材は最も重要な資産であり、会社の存続と発展のためのライフラインでもある。そこでADKは人材を引き留めるために採用戦略を変え、特別な措置を講じた。

 会社では2月と3月に二人の新入社員を武漢分公司に配属させる予定だった。しかし武漢は新型コロナの重点地域として全市が封鎖されていて、二人の新入社員は、たとえ封鎖が解除されたとしても、すぐに武漢に入ることを心配していた。もし会社が通常の方法で対応したら、二人は入社を諦める可能性が高く、人材の流失を引き起こしてしまいかねない。そこで、会社は実際の状況を踏まえて、彼らに特別な措置を講じた。二人はその時広州に住んでいたので、まずは広州で入社の手続きを行い、臨時措置として広州の自宅で「在宅勤務」させることにしたのだ。


ショートムービーで武漢分公司の社員を激励

 ADKの各分公司の中で、新型コロナによるダメージが最もひどかったのは武漢分公司である。そこで会社は新型コロナによる影響や生活上の困難をできるだけ軽減させるために、武漢分公司の社員に対し、防疫物資の供給などの物質面で特別な配慮を行っただけでなく、精神面でも武漢の社員に激励を送ってサポートし続けた。

 さらに3月上旬にADK上海本部が業務を全面的に再開した後、CEOが主導して、クリエイティブ部門が企画·制作、管理部門が手配·実施を担当し、分公司を含めた全社員が参加して、ADK武漢分公司の同僚に捧げる「ADK TO WUHAN:We Are Together」というショートムービーをわずか一週間で完成させた。

「ADK TO WUHAN:We Are Together」動画のオープニング

 極度の苦しみの中にいる武漢の同胞へ向けて、ADKの一人一人が心からの声を届けた。「この冬は非常に寒い、人の心に染み込むほど...武漢という街は、悪夢に閉じ込められたよう。誰もが武漢のよみがえることを心待ちにしている...私たちは諦めない、私たちは見捨てない、私たちは一緒にいる...隔離は再会のため、再会は戦いの意味...武漢、頑張れ!...自分の目でこの英雄の都市を見たい...もうすぐ春が来る!前に進もう!」