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2020年 3月 26日16:53 提供:東方網 編集者:王笑陽
日本の代表的な映画監督である小津安二郎の日記の中国語訳が、このほど上海訳文出版社から出版された。
『小津安二郎全日記』小津安二郎著、田中真澄編纂、周以量訳、上海訳文出版社2020年1月出版
本書は小津安二郎監督の1933年から1963年までの日記をすべて収録している。小津監督は1903年12月12日生まれで、60年後の同じ日に世を去った。つまり、この日記集はちょうど彼の60年の人生の後半を記録したものとなる。
中国の有名な監督である賈樟柯は、ある小津安二郎検討会で次のように言ったことがある。「前から知っていた小津は実際には、『美学化された小津』です。『小津安二郎全日記』を読むことで、私は彼の美学世界からその私的な世俗世界や日常世界に入ることができました。そこでいわゆる『矛盾の統一』を感じました。映画作品に反映される小津と日記の中の小津は一体両面のようで、ときには別人で、ときには同じ人だと感じられます。映画の創作過程の中のささやかなことも、この日記で知ることができます」。したがって、この『小津安二郎全日記』は、小津安二郎の研究者またはその映画の愛好者にとって必読の書と言えよう。
小津安二郎の代表作には『東京物語』、『晩春』、『彼岸花』などがあり、「小津調」と称される独特の映像美で、世界的にも高い評価を得ている。