ようこそ、中国上海!
海上会客庁

Home >> 新着 >> 上海

上海外国語大学の学生が非常時の外国人対応に活躍

2020年 3月 12日9:53 提供:東方網 編集者:王笑陽

 新型コロナウイルスによる感染症は世界各国に広がっている。中国国内では新たな感染者数が減少傾向にある中、海外からの流入に警戒を強めている。海外からの入国者とどのようにコミュニケーションをとり、感染症に関する現地の対策や情報を伝えるのが、喫緊の課題となっている。そこで今、上海外国語大学の学生がボランティアとして対外関係の機構で活躍している。

 上海外国語大学大学院2年生の劉夢妤さんは、日本語翻訳ボランティアとして上海市人民政府外事弁公室で活動している。その内容について、「主に遠隔翻訳の形で支援サービスを提供しています。例えば、健康状態申告書や在宅隔離の注意事項、または外国人を対象とした調査表を翻訳することなどです」と紹介した。また、「私は以前先生から、『言葉は気持ちを伝えるものだ』と教わりました。今回ボランティア活動に参加したことで、私も翻訳が単なる文字の変換ではなく、心をかわして相手の気持ちを理解することでもあると、しみじみ感じました」と述べた。

日本語翻訳ボランティアの劉夢妤さん

 ペルシャ語専門の龚甜甜さんは、大学院卒業を目の前にしての就職活動や論文で忙しい時期にもかかわらず、イランでの新型コロナウイルスの感染拡大をうけて、長寧区と浦東新区の外事弁公室でペルシャ語翻訳ボランティアを務めている。「なぜ卒業間際でこの決定をしたのか」との質問に対して、「上外(上海外国語大学の略称)の一員であり、上海の一員でもあるからです」と答えた。

 実は、上海外国語大学のペルシア語学科は2年に1回しか学生を募集していないため、ペルシア語の人材は極めて少ない。そこで龚甜甜さんだけでなく、上海外国語大学ペルシア語学科のすべての教師と学生がボランティアとしてイランの支援に働いている。新型コロナウイルスに関する医療用語の対訳表を作成したほか、中国の新型コロナウイルス感染に対する予防対策や経験を紹介する動画のコンテンツと字幕も翻訳し、ツイッターを通してイランに発信しているということだ。

上海外国語大学ペルシア語学科の教師と学生が作った新型コロナウイルスに関する医療用語対訳表

 そして、イタリア語専攻の4年生である何艾倪さんは、長寧区外事弁公室のボランティアだ。新型コロナウイルス感染予防に関する漫画や健康手帳などをイタリア語に翻訳しているほか、上海で隔離中のイタリア人と交流するための通訳も担当している。「新型肺炎の流行が激しい地域を支援するための医療チームの中に、私と同じ年齢の人々がたくさんいます。私は彼らのように前線で闘うことができませんが、自分が学んだことを活用してお手伝いをしたいと思います」と述べた。

イタリア語翻訳ボランティアの何艾倪さん