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上海

上海博物館で唐招提寺の名宝を展示、移送は「新鑑真号」で

2019年12月6日 16:05
 提供:東方網 編集者:王笑陽

 今年は中日文化交流協定締結40周年にあたる。これを記念して上海博物館では、12月17日から来年の2月16日まで、奈良の唐招提寺が所蔵する鑑真和上に関する文化財や東山魁夷が描いた障壁画などを展示する。そして5日の正午、フェリー「新鑑真号」でこれに展示される文化財が上海に到着した。

 新鑑真号の名前の由来は、まさに唐招提寺を創建した唐代の中国僧、鑑真和上にある。鑑真和上は仏教の戒律を日本へ伝えるため、743年からの10年間、日本への渡航を5回も試みたが悉く失敗した。その間、あまりの疲労のため両眼を失明してしまった。そして753年11月、6回目の渡航を試み、翌年の12月にようやく日本に到着した。今回の展覧会では、鑑真和上が来日して律宗を伝え、唐招提寺を創建するまでの経緯と事跡を描いた『東征伝絵巻』も展示される予定だ。

唐招提寺に奉安されている鑑真和上坐像

 初代「鑑真号」は、1980年代に中国で実施された改革開放政策によって日本との交流がますます頻繁になった時に新しく開設された中日航路に就航したフェリーだ。戦後の中日間にとっては初の海の定期便でもあったが、1994年に新しく建造された豪華客船「新鑑真号」にその役目を譲った。現在、我々は新鑑真号に乗れば、鑑真和上が11年間もかかった行程をわずか二日で安全に完成できる。

 新鑑真号を運営する中遠海運の関係者によると、この中日友好を象徴する船で鑑真和上に関する文化財を運ぶことは、とても有意義と考えられている。今度の展覧会をきっかけとして、新鑑真号がこれからもより多くの文化財を中日間に運んでくれることが期待されている。

新鑑真号