ようこそ、中国上海!
海上会客厅

Home >> 新着 >> 上海

斉白石展が上海で開催 約50点の名品が集まる

2019年 9月 30日17:00 提供:東方網 編集者:王笑陽

 中国近代絵画の巨匠と称される斉白石(せいはくせき)の展示会、「世世太平——斉白石精品大展」が、10月1日から外灘にある上海久事美術館で開かれる。斉白石の創作活動がピークを迎えた晩年の絵画や篆刻作品、約50点が展示される予定だ。

斉白石

 斉白石(1864~1957年)は、呉昌碩と張大千と並ぶ現代中国で最も有名かつ人気のある画家の一人である。名作の「山水十二条屛」は、2017年に9億3150万元(約160億円)で落札され、中国の芸術品として世界最高額を記録した。

作品「群蝦図」

 熊谷守一がかわいい猫を描くことで知られていると同じように、斉白石が描いたエビは特に名高い。農家に生まれた斉白石は、幼い頃から地元の川でエビに親しんだ。画家になった後も、筆を洗う器で飼うなどして可愛がり、エビを好んで描いたとされる。彼のエビがあまりにも有名になったため、78歳の時に「今年で78歳となったが、エビしか描けない奴などと言われてくやしいなぁ」と自嘲したこともある。

作品「世世太平」

 展示期間がちょうど中国の国慶節にあたるため、今回の展示会には斉白石の作品「世世太平」の名が冠された。この作品は展示会の入口のところに掛けられている。絵には、飛んでいるハトの下に、りんごが入った籠と柿が描かれている。これは1952年にアジア太平洋地域平和会議が北京で開催された時、当時90歳の斉白石が描いた作品だ。中国語で柿と「世」、りんごの「苹果」の「苹」と「平」は発音が同じ。ハトも平和の象徴であり、この絵には「世世太平(代々太平の世)」の意味が込められている。

(編集:W)