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2019白玉蘭記念賞受賞者岡豊樹氏、「上海で仕事ができたのはこの上ない喜び」

2019年 9月 16日9:45 提供:東方網 編集者:王笑陽

 2019年、上海市政府が贈る今年の白玉蘭記念賞を受賞した一人が、元株式会社みずほ銀行の執行役員で瑞穂銀行(中国)有限公司の董事長、現みずほ銀行理事の岡豊樹氏だ。岡氏は、「世界でも最も変化が激しく、最も注目される中国上海で銀行業に携わることができましたことは、この上ない喜びでございます」というメッセージを述べた。


岡豊樹氏


みずほ銀行中国と共に成長

 去年は中国の改革開放40周年であった。そのため東方網では昨年、中国での豊富な駐在経験を持つ岡豊樹氏に取材を行った。岡氏はみずほ銀行の中国における発展の歴史や、実際の経験を話してくれた。

2018年9月、東方網の取材に応じる岡氏

 岡氏は1986年に日本興業銀行(みずほ銀行の前身の一つ)に入社し、1994年から中国関連の業務に携わって来た。業績がよかったため、彼は合計6回、中国の大陸部と香港に派遣されたが、中でも上海には14年も駐在した。つまりこの十数年間、彼はみずほ銀行中国とともに歩んできたほか、中国金融業の改革開放も見届けたことになる。

 1997年、日本興業銀行は外資銀行第1号として人民元業務資格を取得し、陸家嘴に入居。20年後の2017年、みずほ銀行は第一号として中国人民銀行から中国国内で人民元建て債券(パンダ債)を発行する認可を取得した。

 岡氏にとって最も印象深かったのは、1997年に外資銀行の第一陣として人民元業務資格を取得したことである。当時の外資銀行にとって、人民元の取り扱いは悲願とも言えた。それは当時中国に進出した外資銀行の業務内容が、外貨の取り扱いに制限されていたからであり、このため、中国人民銀行が外資銀行に対する人民元業務資格開放を発表すると、各国の外資銀行はいずれも最初の認可を取得したいと熱望した。

 そのとき、岡氏自身は日本興業銀行の上海支店での仕事を開始したばかり。上海の生活に「一生懸命」になる一方、邦銀初の人民元業務資格を取得するため、94年から96年までの3年間は毎日夢中で働いたことを今でもよく覚えている。

 1996年の最後の日、日本興業銀行が外資銀行第1号として人民元業務資格を取得することが公表された。そして、翌年3月に日本興業銀行の上海支店は、虹橋にある国際貿易中心から浦東の陸家嘴に引越し、人民元業務開業式が行われた。

 「開業式の日は、浦東新区の方々、それから中国人民銀行の方々、あとは解放日報、新華社などメディアの方々など、皆さんが一同に集まられました。今でも非常に鮮明に印象に残っています」と彼は語った。

 中国で一生懸命働いていたことは、岡氏にとって忘れられない記憶の一つだ。

 上海に駐在した14年の間、岡氏はみずほ銀行中国を率いて、上海の「国際金融センター」や自由貿易試験区の建設に対し、金融関連のアドバイスも数多く行った。そして今ではみずほ銀行は、中国で16の支店を持つ、重要な外資銀行の一つに成長した。