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上海高島屋が清算を中止、25日以降も営業継続へ

2019年 8月 26日16:24 提供:東方網 編集者:王笑陽

 日本の大手百貨店である高島屋は、8月25日に閉店予定だった中国の上海高島屋の営業を継続する、と8月23日に発表した。同社は今年6月、長年続いた赤字経営、他の商業施設やECとの競合の激化、家賃の高止まりなどを理由に、海外連結子会社である上海高島屋有限公司を清算し、8月25日で閉店すると発表していた。

上海高島屋

 閉店二日前に一転して経営継続を決めた理由について、東方網は上海高島屋の関係者に取材を行った。それによると、経営継続を決定した理由は大きく言えば、家主や上海市政府との話し合いの結果と、客からの強い支持の2点とのことだ。

 6月25日に閉店を発表した後、上海高島屋は行政および建物所有者をはじめ、関係各署と、これまで以上に様々な観点から緊密な話し合いを行った。そしてこれらを通して、ブランド認知度、集客力、売上など経営強化に必要な様々な要素に関し、より強固なパートナーシップの強化を図れることを確認できた。そしてこれにより、中長期的に経営面で負担軽減を図れることを確認できた、という。

 また、経営終了を決定した当初から「上海高島屋が無くなることで、食事や日々の買物において、地域住民や近隣で働く人々を困らせてしまうのではないか」という懸念があったが、この2ヶ月間でこの点について「予想以上の当店舗の必要性を確信できた」という。

 つまり、家主や上海市政府、客などからの支持が得られたため、上海高島屋は改めて自信を持って経営を続けようと決めた、ということだ。

 関係者によると、店舗のある上海市長寧区の政府部門とは、より強固なパートナーの関係を結ぶことで合意に達したという。今後は上海高島屋の集客力と営業力を向上させるために、スポーツイベントや文化事業において、政府部門と互いに協力していくことが確認された。さらに、日本の百貨店の特徴化戦略として、日本商品直輸入·販売事業、博覧会等への大きな支援などの施策も行われる予定だ。

 一方、上海高島屋では閉店が発表された直後からさまざまな販促イベントが行われ、一部の商品は80%オフで販売していた。突然の閉店の知らせを受けて、慌てて新しい出店場所を探した業者もいる。「界面ニュース」によると、今回の営業継続の決定も業者には前もって通知されていなかったという。

 これからの営業方針について上海高島屋の関係者は、「さらにより良い百貨店を目指し、地域のお客様にご支持いただける品揃えとサービスに力を入れ、地域の発展に貢献することを基本に、上海の消費者の変化を捉えた、新たなフロア運営や新規日本ブランド導入、EC強化にも取り組んでいく考えです」、と答えた。

(編集:W、実習生S)