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上海の国際団地におけるゴミ分別

2019年 4月 4日16:58 提供:東方ネット 編集者:範易成

 東方ネット4日付:今年7月1日、上海市は正式に「生活ゴミ管理条例」を施行する。これに合わせて現在、市内の各地域でゴミ分別の施策が次々と実施され始めている。一方、外国人が多く住んでいる上海市古北区の団地では、去年からすでにゴミの分別が行われてきた。これまでの実施の過程で、どのような挑戦や経験が得られたのだろうか?東方ネットの記者がこれらの答えを探しに、華麗家族古北花園を訪ねた。

ゴミ箱

 この団地にはアメリカ人、ドイツ人、日本人、韓国人などの住民が住んでいる。これらの国ではゴミの分別が中国に先立って行われており、長年の経験がある。しかし、国際団地でのゴミ分別となると、様々な課題を乗り越えなければならなかった、という。

まず、言葉の問題からゴミ分別の宣伝は難しい。そこで居民委員会と管理会社は、上海ゴミ分別の関連情報を英語、日本語、韓国語の三つの言語に訳して宣伝資料を作り、住宅の廊下やエレベーターなどに貼り出した。

宣伝資料

 二つ目の課題は住民の習慣を変える難しさだった。以前は各階にゴミ箱が設けられていたが、ゴミ分別を実施すると、住民は決まった場所に設けられたゴミ箱まで行ってゴミを棄てなければならず、前より不便になる。

 この問題をめぐって居民委員会、管理会社、住民自治会の間では討論を重ね、結局、ごみ箱をまとめたほうが分別が進むという結論に至り、3月30日に各階に設置されていた325個のゴミ箱を撤去した。これについて住民のリカルドさんは記者に対し、最初はやはり不便に感じたが、自分の国でもゴミ分別をしていたので、上海の政策を支持する、と述べた。

ゴミを棄てる住民

 各階のゴミ箱を取り除いた結果、ゴミ分別の実施率は30%から95%に一挙に跳ね上がった。リサイクル率は15%から43%に、ゴミ捨て時間順守率も99%に達するなど、効果抜群だった。

 そして、団地内にはゴミ分別のボランティアチームも作られた。チームには団地の住民だけでなく、古北区にある学校の子供たちも参加。子供たちはゴミ分別の宣伝や実施を手伝ってくれるだけでなく、活動を通してゴミ分別に関わる知識や意識も向上している。

さらに華麗家族古北花園のゴミ箱付近には様々な工夫も施されている。手を洗える洗面台、雨を遮る棚、夜の照明用のライトなどが設けられている。

 もう一つの目玉はコンポストの設置である。ゴミ箱のそばに2つ、特別な箱が置いてあるが、これは有機ゴミを入れた後に特別な発酵用材料を入れて混ぜ合わせると、6~8週間後に有機肥料ができるコンポストだ。出来上がった肥料は、団地内に植えられている草花に与えることができ、まさに一石二鳥のアイディアといえる。

(編集:f)