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【改革開放40周年40人】“一帯一路”による開放の道 チェコの“洋中医”

2018年 12月 19日13:21 提供:東方ネット 編集者:範易成

  漢方医とは、脈診·腹診·舌診などといった伝統的中国医学(東洋医学)の手法で診察し、証を立て、生薬で構成された漢方薬を処方して治療を行う医師のことである。これまでは西洋文化との違いから、漢方医学は世界に普及するには至っていなかった。しかしチェコの北部にある都市、フラデツ·クラーロヴェーには、「中国·チェコ漢方医学センター」があり、両国の医者が、鍼灸などの漢方医技術で患者を治療している。フランチェスク·ムジル(Frantisek Musil)医師はその中の一人だ。

フランチェスク·ムジル

  チェコで話題の漢方医学

  中国·チェコ漢方医学センターは、フラデツ·クラーロヴェー大学病院と上海中医学大学付属曙光病院の協力により、2015年6月に設立された。この医学センターには患者の診察だけでなく、中国の伝統文化や現代中国の活力を展示する役目もあるという。

  フランチェスク·ムジルによると、中国·チェコ漢方医学センターは両国政府から支援を受けていて、両国の医師の交流を促進するプラットフォームでもある。彼自身は内科の医師で、漢方にも興味をもってチェコのプラハで漢方医学を勉強した。現在もセンターで働くと同時に、中国の医師について漢方医学の勉強を続けている。「医学センターで働くチェコのスタッフには、医師、看護師、通訳がおり、中国のことをよく知っています。そして漢方医技術を非常に深く理解していて、みな優秀な人材なのです」。

中国人医者と撮影を撮るフランチェスク·ムジル

  センターは設立されてまだ3年しか経っていないが、すでに地元の住民約2万人の治療を行った。患者の中には、漢方医学を知って興味を持つようになった人も多い。そしてこの漢方医学センターはチェコの他の病院よりも、患者の評価が高いそうだ。

  フランチェスク·ムジルは、「今のチェコにおける漢方医学の発展に関しては、医学界の基準化や医師資格、漢方薬の認可、医療保険などの問題があるのは確かですが、漢方医学がチェコの患者に多大な恩恵をもたらしているのは間違いありません」、と語る。

  世界へ中国文化の神髄を展開

  1988年、改革開放に基づき、中国国家中医薬管理局が設立され、1997年には初の漢方医学対外交流促進政策も実施された。一連の活動で漢方医学はだんだんと中国から世界の舞台へと上りつつあるが、さらにここ数年は「一帯一路」の提唱によって、漢方医学にも新たなチャンスが生まれた。チェコ漢方医学センターは、この「一帯一路」提唱による初の海外医療プロジェクトとして生まれたものだ。

  2015年9月の開業以来、センターには中国人医師2名が配置され、一日に患者約30人を治療する。上海曙光医院の医師が治療を行うほか、地元の人々に漢方の知識や中国文化を伝え、漢方を通じて両国の人達の間にきずなを作り出している。

  統計では現在、世界の86か国が中国と漢方医学に関する協力協議を結んでいる。中国は海外ですでに漢方医学センター17カ所を建設しており、2020年までには、これを30カ所に増やす計画だ。フランチェスク·ムジルは「漢方医学のおかげで中国とチェコの人々の心はとても近くなりました」、と語った。

改革開放への望み