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上海図書館漢籍展で装丁の美を発見

2018年 11月 3日9:42 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 「漢籍」といえば、分かりにくいという印象を持つ人が多いだろう。

 しかし、「見た目の美しさなら、誰でも分かると思います」、と上海図書館の周徳明副館長は言う。上海図書館では、11月1日から「縹緗流彩-中国古代書籍の装丁芸術」(「縹緗」は書籍を指し、「流彩」は華やかな色を意味する)が開催されていて、保管されている貴重な漢籍100点が展示されている。期間は15日までだが、終了後は文化財保護のためにこれらの漢籍は「休眠期」に入り、一般公開はされなくなる。つまり、今回展示されているのは、普段見ることができない貴重な文化財なのだ。

仏教の経典の『妙法蓮華経』(『法華経』とも)、折り本

 展示されている漢籍は、経·史·子·集のほか、仏教の教典、碑帖(ひじょう)、手紙などもあり、いずれも凝りに凝った装丁が施されていて目を楽しませてくれる。

 展示会は主に「護帙」と「飾観」という2つのコーナーに分けられている。帙(ちつ)とは書物を保護するために包む覆いの意味だ。装丁の第一の目的は書物を保護すること。そして第二は、意匠を加えて見た目をより美しくすることだ。そこで「護帙」のコーナーでは、書籍の基本的な装丁法が紹介されていて、「飾観」のコーナーでは、書籍を美しくするための収蔵者による跋文(巻物や書物の末尾につける文章)や印が紹介されている。

習字の手本、歐陽詢『九成宫醴泉铭』

 上海図書館歴史文献センターのスタッフによると、絶対に見逃せない展示品としては、『妙法蓮華経』、『九成宫醴泉铭』、巻子本の『六朝唐人写経残字巻』、折り本の『三国志』の4点とのこと。

敦煌で発見された唐代の仏典手書き写本、『六朝唐人写経残字巻』、巻物

 このほか、「書具の美」と「書衣の美」の2つの展示コーナーもある。綺麗な表紙やカバー、外箱などが展示されている。

陳寿『三国志』、折り本

 開催に合わせて、本展示会と同名の本も発売された。中には今回展示されているすべての漢籍の写真や紹介のほか、数十点の貴重な漢籍も収録されている。

(編集:W)