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極地科学調査砕氷船「雪竜2号」 上海で進水式

2018年 9月 11日9:55 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 中国が独自に建造した初の砕氷船「雪竜2号」の進水式が、10日午後3時、江南造船集団の上海長興基地で行われた。

 「雪竜2号」の「先輩」である「雪竜号」は今年で25歳だ。1993年3月25日に北極海仕様の多目的貨物船として、ウクライナのヘルソン造船所で建造された。そして中国が購入し、上海の滬東中華造船で極地科学調査及び補給船に改装。1994年10月に初めて南極への航海を行って以来、これまで南極へ34回、北極へ9回、観測隊と資材を運搬し、中国の極地観測事業に大きな功績をあげてきた。

「雪竜号」

 今回進水式が行われた後輩の「雪竜2号」は、海外から購入した「雪竜号」とは違い、中国とフィンランドの共同設計で中国が独自に建造した初の砕氷船である。2016年12月から江南造船集団により上海で建造が開始され、これまで詳細な設計と審査、建造方法の策定、重要技術の難関突破、科学観測設備の調達といった各種準備作業を終えて、ようやく進水の段階に入ったものだ。今後は計画によると、来年の上半期に引渡しが行われ、「雪竜号」とともに極地科学観測のサポートを始めることとなっている。

「雪竜2号」(写真:澎湃新聞により)

 「雪竜2号」は船長122.5m、幅22.3m。船長167m、幅22.6mの「雪竜号」と比べると小さく見えるが、砕氷能力が強化され、2~3ノットで厚さ約1.5mの氷を割って進む連続砕氷能力を持つ。


「雪竜2号」(写真:中国日報より)

 「メイドインチャイナ」だが、「雪竜2号」は世界の舞台で重要な役割を果たすことが期待されている。そのため中国船級協会(CCS)の認定だけでなく、ロイド船級協会(LR)の認定も取得した。また、船内には科学観測用の先進的設備も多数搭載しており、世界各地の科学家が極地海洋環境と資源に関する実験や研究を思う存分展開できる空間となっている。

(編集:W)