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【改革開放40周年40人】日本航空中国総代表米澤章:よりハードな提携に期待

2018年 8月 28日16:54 提供:東方ネット 編集者:兪静斐

 「世界の数々の都市を回りましたので、各国の空港にはかなり詳しいです。しかし、上海のように空港で高速鉄道に乗換えることができるのは初めてです。中国の航空業には、中国の発展のようなスピードのある長期的な発展計画があって、とても感心しています。」

 日本航空中国総代表の米澤章氏は1984年に入社。34年間務めている中で2008年~2010年は日本航空上海支店長を担当した。今回は2回目の中国赴任である。

取材を受ける米澤章

2回の赴任で、中国の激変を実感

 上海の発展に関して、米澤氏は上海の急激な発展に感嘆すると同時に、上海の地下鉄建設を非常に高く評価した。「2010年は上海万博開催中の上海で仕事をしました。当時の地下鉄は10号線まででしたが、現在は17号線までできていると聞いています。上海地下鉄の全長は、今やロンドン、東京を抜いて世界一ですね。」と語った。

 実は、30年前にも米澤氏は中国を訪れたことがある。彼は現在の中国人がとても裕福になったと感じている。「人々は自由に飛行機に乗って国内、海外へ行き、各国の風景やグルメを楽しんでいます。そして、中国人が海外へ行くだけではなく、数多くの外国人も中国に来ていて、これが文化促進に大きな役割を果たしていると思います。」と語った。

文化と友情を伝え

 1972年9月25日、日本航空は訪中する田中角栄首相にチャーター機を提供し、初めて中国大陸に着陸した。

 同年10月、中日国交正常化を記念し、「中日友好の象徴」としてパンダが日本に贈られた。パンダのカンカンとランランが東京の上野公園にお目見えして、日本ではパンダの一大ブームが沸き上がった。このパンダを輸送したのも日本航空であった。

 中日国交正常化から2年後の1974年9月29日、日本航空は正式に中国大陸への運航を開始し、それからは中日両国の人々と貨物の輸送を担う空の架け橋となった。

 1998年の河北唐山大震災と2008年の四川大震災の時には、日本航空がテントなどの緊急物資を輸送し、救援活動に参加した。

 2009年以降は、日本観光ビザの緩和により、より多くの中国人観光客が日本に旅行するようになった。米澤氏が感じる中国人観光客の変化としては、まず観光客が団体旅客から個人旅客に変ったこと。そして、中心から地方へ行くようになったこと。また、買い物の仕方がもの買いからこと買いに転換、つまり物の消費からことの消費に変わったことが特徴だと述べた。

 また米澤氏は、空港の仕事は旅客の輸送だけではなく、より大切なのは精神と文化を伝えることで、「飛行機はハード輸送だけではなく、ソフト輸送でもあります。」と語った。そして上海は国際大都市として、世界に向けて中国文化を発信する責任があると指摘した。

 2017年、上海の空港の旅客取扱量は延べ1.12億人に達し、世界で第4位となった。国際旅客と貨物取扱量はそれぞれ全国の1/3と1/2を占め、上海のアジア太平洋地域航空の複合中枢としての地位が基本的に確立した。2017年には約735万人の中国人観光客が日本を訪れ、2010年の141万人と比べると、7年間で約5倍増加したことになる。中国観光客は日本を訪問すると同時に中国文化を伝えており、この意味で上海の空港は窓口と文化伝播の中心でもある。

 再スタート、民航業界のより良い発展を期待

 2018年4月、習近平総書記はボアオ·アジア·フォーラムで、中国が一連の新たな開放措置に取り組むと発表した。2018年6月28日、党中央、国務院の許可で、国家発展改革委員会、商務部が『外商投資許可特別管理措置(ネガティブリスト)(2018年版)』を発表した。市場参入条件を大幅に緩和し、航空分野では幹線用航空機、地域用航空機、汎用航空機、ヘリコプター、無人機、軽航空機など各種航空機の外資持ち株比率の制限を解消。この今回の政策の開放は、産業競争と資源の最適化配置を促進して、市場の活力を刺激し、中国航空業チェーンの発展の新水準を推し進め、同時に、世界航空業の発展に新たな貢献を尽くして、全面的開放の新局面を促進すると期待されている。

 業務協力に関しては、1979年に中国民航のスチュワーデスが日本へ行き、日本航空の訓練所でトレーニングを受けた。1981年には中国民航の依頼を受けて日本航空が中国民航の飛行機を整備する一方、1997年には日本航空の飛行機がアモイで中国民航の整備を受けた。「JALは中国民航技術の発展を見ました。」と米澤氏は語った。

 そして先ごろ、日本航空は東方航空と共同経営合作覚書の調印式を行った。今後双方は新しい戦略協力パートナーの関係を確立し、かつ中日間の幹線航路及び双方が運営する国内線では共同運営業務を展開していく。

 取材の最後に米澤氏は、上海はさらに開放的な都市になることを期待していると述べた。上海は中国の経済、文化の中心、流行の発信地であり、上海の空港はその窓口として、中国のインターネット、ビッグデータなど方面の優勢を発揮して欲しい。安全性とサービス水準を向上して、世界最高水準での航空業界のクロスオーバー、融合発展を促進して、ウィンウィンの関係を築いてゆきたいと語った。「JALは両国を繋げる空の架け橋として、中日両国の文化、経済交流にこれからも努力し続けます。」と述べた。