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上海交通大学日本研究センター設立 「上海スタイル」の研究を発展

2018年 6月 25日18:27 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 6月23日上海交通大学において、「上海交通大学日本研究センター開所式」および「中日平和友好条約締結40周年記念国際シンポジウム」が行われた。中日両国からスペシャルゲスト100人、業界から関係者200人以上が出席した。日本の福田康夫元首相と日本アジア調査会会長の五百旗頭真会長も臨席し、名誉顧問の称号を授与された。

上海交通大学日本研究センター開所式

 上海交通大学日本研究センター長で法学部教授の季衛東氏によると、同センターは3つの使命を持っている。第一に上海スタイル、いわゆる「海派」の日本研究を発展向上させること。第二に経済·貿易·政治·法律の領域において中日の対話を促進すること。第三に中日および東アジアの公共外交(Public Diplomacy)を進めること、である。

上海交通大学日本研究センター長で法学部教授の季衛東氏

 上海交通大学は日本とのつながりが深く、これまでも日本との交流提携や日本研究を重んじてきた。著名な政治家である汪道涵氏は同校の卒業生であり、汪氏は「海派日本研究」、つまり上海スタイルの日本研究という課題を提唱した。それは日本を研究するに当たっては、上海という都市のように包容力とリーダーシップを持ち、諸家それぞれの長所を受け入れて自分のものにすることが重要で、さらには常に時代の先頭に立つ、ということだ。

 この課題について季氏は以下のように述べた。「海派日本研究の最大の特徴は、中洋折衷、太平洋に向かうという点にあり、これによって多元的視座と包容力のある思想を生むことが可能となる。これは日本をグローバル化や多元化の中に位置づけることを意味する。上海は中国の市場経済の中心で、長江デルタ地域のリーダー的都市でもある。したがって上海スタイルの日本研究が、企業、貿易、金融、輸送、都市管理などといった現実的な問題に関心が向かうのは必然のことだ」

 以上のことから、上海交通大学日本研究センターでは、上海という独特な地域に位置するという優位性を十分に発揮した「海派日本研究」を発展させる。具体的には法律·政治領域におけるハイレベルな対話、経済のさらなる提携、科学技術の共同開発、都市の新しい管理方法、海洋の共同開発政策の5つの次元の実証分析と交流に取り組み、先見的、独創的、建設的な研究を進めることを目指す。

 今後の計画として同センターでは、「中日交流人材データベース」と「中日経済法規データベース」という2つのデータベースを作り、マルチアングルの現代日本研究叢書や東アジア共同体思想の翻訳叢書や、日本研究の雑誌の刊行を検討している。また、毎年中日の間にハイレベルのフォーラムを開催し、政治·経済·法律·国防などの重要な領域における両国のエリートの対話を促進させることや、ウェブサイトやSNSなどを利用して、様々な方法で多元的外交の推進などを予定している。

日本の福田康夫元首相の挨拶

 今回の上海交通大学日本研究センターの設立は、中日両国の各業界の注目を浴びている。日本の福田康夫元首相は、センターの設立を非常に喜ばしいことと考え、開所式とシンポジウムへの招待を喜んで受け取った、と語った。そして、「中日の提携と発展には、両国の学術や社会や文化などの様々な領域の交流が欠かせない。上海交通大学の日本研究センターが中日交流と提携の架け橋を作り、これからの両国の友好関係の発展のための基礎を固めてくれることを期待している」と述べた。