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今日は夏至 夏の花を食べてみよう

2018年 6月 21日16:36 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 今日は二十四節気の「夏至」。北半球では一年を通じて昼が最も長い日となる。この時期は梅雨の最中の地域が多く、「夏に至る」と書くように、この頃から本格的な夏が来ることを意味する。

古漪園の蓮(撮影:青簡Jane)

 蓮の名所と言われる上海嘉定区の古漪園では、まもなく一年に一度の蓮展(例年は7月頃に開催)が開かれる予定だ。蓮は昔から「泥から出てきても泥に汚れることはない」と言われ、その清らかな美しさで人々に愛され続けてきた。しかし実は、蓮はただ花が美しいだけでなく、食用価値もある植物だ。

もち米レンコン

 まず蓮の根っこは言わずと知れたレンコンである。甘くてサクサクとした食感で、甘い味と塩辛い味のどちらにも適している。中華料理では鶏肉との塩辛炒めや、鴨肉と煮込んだスープ、もち米と砂糖を穴に詰めた「もち米レンコン」などでよく登場する。レンコンは一般的に蓮の根だと思われているが、実際には根ではなく、地下茎が肥大したものだ。


中国で「藕帯」と呼ばれる蓮の茎

 そして細長くてミニチュア版の、レンコンのようにも見える茎も食べられる。中国の湖北省では「藕帯」と呼ばれ、特に愛される旬の野菜だ。中にはレンコンのような穴が空いていて、しゃきしゃきとした歯触りで食べやすくて美味しい。酸っぱい炒め物にするのが一般的で、夏日に食欲をアップさせる料理だ。

「乞食鶏」:鶏の蓮の葉包み

 蓮の葉といえば、「乞食鶏(こじきどり)」という名の中華料理が広く知られている。中国では「叫化鶏(ジャオホワジイ)」と呼ばれる。この料理の特徴は、蓮の葉で鶏をくるんでいることで肉が柔らかく、蓮の香りが移っている点だ。このほかにも蓮の葉は、料理の敷物として使われることもある。

銀耳蓮子湯

 最後に蓮の実はデザートに最適だ。「銀耳蓮子湯」とは蓮の実と白きくらげを甘く煮たスープで、温かいうちに食べてもよいが、暑い日に冷蔵庫で冷やして食べるともっとおいしくなるだろう。

 上述の料理はすべて蓮の実や茎などの部分を実際に使った料理だが、このほかにも、「見た目には蓮のようだが実は蓮ではない」という料理もある。例えばこの写真で飾り物として添えられている「レンコン」は、エリンギとファーツァイで作られている。

「蓮の趣」を伝える蓮のない蓮料理

 また話題のドキュメンタリー『舌で味わう中国(舌尖上的中国』)で有名になった「荷花酥」というお菓子も同様だ。小麦粉と小豆あんでできたものだが、油で揚げると蓮の咲くようになるという。

荷花酥

(編集:W)