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「N1に合格してもなぜ日本語が話せないのか?」日本語講座開催

2018年 6月 15日9:33 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 ここ数年、上海は数多くの日系企業を引き寄せている。現在上海に会社を設立している日系企業は1万社ほどあり、大量の就業機会を提供している。そして現地化とグローバル化の進展につれて,求職者に求められる日本語能力もそれほど高くなくなってきた。日本語能力試験N2またはN1に合格すれば、日系企業に就職できる可能性もある。

 だが日系企業に入った後で、本社との連絡や日本人顧客との対応、あるいは日本人上司とのコミュニケーションの時に日本語能力が大切だと実感している中国人社員は実際少なくない。特に将来、会社の中級以上の管理職に就こうとするなら、N1合格だけの日本語能力ではまだ足りないと思うだろう。そこで「どのようにして日本語表現能力を高めるか?」「どのようにして日本語人材の通訳能力を高めるか」などの問題は、日系企業の従業員と上司にとって常に悩ましい課題となっていると同時に、中国の日系企業に人的資源サービスを提供する人力資源会社が関心を寄せる問題ともなっている。

 日本語人材育成のソリューションを探すために、中国一の人力資源会社·中智上海経済技術合作有限会社では、このほど「日本企業俱楽部·智櫻会研修室」というシリーズ講座を開催した。6月13日は「日本語N1に合格してもなぜ上手に日本語が話せないのか?~仕事中に日本語を使用する社員のコミュニケーション能力底上げ術~」をテーマとする講座が研修室で行われた。特別講師として、上海黄浦区育成翻訳培訓中心(通訳育成学校)の校長で中国翻訳協会会員の王建明氏が招かれた。

上海黄浦区育成翻訳培訓中心(通訳育成学校)の校長で中国翻訳協会会員の王建明氏

 「皆さんは仕事中にこれらの問題に直面したことはありませんか。例えばN1資格を有するのに、日本語能力の不足をよく感じることとか、聞き取れるが訳せないこととか、または読むことができるが聞き取れないことがよくあるでしょう……」。王建明講師は社員たちが仕事中によくぶつかる問題から始まり、なぜ日本語が上手に話せないのかという現象の原因を分析し、その解決方法を説明した。また、上海通訳資格試験審査員でもある王講師は、実際の試験中に起こったことを具体例として挙げたりして講座を盛り上げた。

 講義後の東方ネットの取材に対して参加者は、「王先生が教えてくれた練習方法は非常に実用的で、これから使ってみたいと思います」などと口々に述べた。そして王建明講師は「通訳資格試験に合格するためにはプロ的な術を身に付けなければなりませんが、その一部を普通の仕事にも応用することができます。なぜかというと基礎的な翻訳方法とコミュニケーション能力は共通しているからです」、と話した。

中智日本企業俱楽部·智櫻会の馮串紅部長

  主催側である中智日本企業俱楽部·智櫻会の馮串紅部長は挨拶の中で、中智はこのような日本語講座を通して社員の「日本語で考える、表現する、コミュニケーションする能力」を向上させようと考えている、と語った。現在中国にある日系企業では、通訳者だけでなく、管理者さらにリーダーが必要となっている。したがって日本語コミュニケーション能力はますます欠かせないものになっているのだ。

(編集:W)