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上海の農村建設は今後より文化的に

2018年 4月 16日16:42 提供:東方ネット 編集者:兪静斐

 上海市計画と国土資源管理局は、先ごろ上海大視察を行った。これにおいて上海の農村地域に関し、農村部は外見は村のようだが、一歩中に入ると村ではなく、農村らしい美しさがぜんぜん感じられない、という声が多く出された。農村では農民が家を建てる際、場所と宅地面積は決められているものの、その他に基準は一切なく、それが農村の西洋化やまとまりのなさを生んで、江南独特のたたずまいを失なわせるものとなっている。この問題に関して各区では様々な対策が試み始められている。

 浦東新区航頭鎮:「三つの指導」と「三つの同期」

 ここでは農村の違法建築を管理する一方で、郷土特有の美しい景観を取り戻すことが試みられている。建築と還元の両面を配慮して、鎮では「三つの指導」と「三つの同期」を提唱している。「三つの指導」とは建築モデルの提案、指導者からのアドバイス、政策の紹介の三つを指す。そして農村本来の景観の保存を原則に、安全で美しく、経済的で住みやすいなどの要素を考慮し、第三者機関に20件の江南の水郷の村·航頭鎮にふさわしいモデル家屋の設計を依頼した。また「三つの同期」とは、審査許可と設計計画の同時進行、村民自身と技術者の平行監視、そして、建築品質と美観基準の両面からの評定を指す。

  

 嘉定区:「微更新」に「活性化」

 同区では「更新」の言葉の前に、慎重にという意味を表す「微」をつけた。これは今残されている農村の元風景と民俗をしっかりと保護していくためだ。嘉定安亭鎮西側にある向陽村の特色は「豊かな水」。周囲には小規模の竹林と広い水田があり、これも江南水郷独特の「風景」だ。更新計画では、この村がこれら古い風景を残して水郷の美しい景観を保存しつつ、現代生活の要素を融合することを目指している。

 松江区:計画をより細分化

 2016年、『松江区泖港鎮黄橋村の村庄計画』は「上海市農村モデル計画」の専門家の審査で第1位を獲得した。この中には農村の産業発展、立退きの適切な実施、景観の向上、インフラ施設の最適化などが含まれており、村民の期待は大きい。

 しかし、実はこの村の改造は2007年に遡る。当時村では「計画を実行し続けるのか?」が村民と村書記との間の避けられない話題となっていた。

 当時村書記はとても悩んでいた。計画の実施には資金が必要で、そして、土地の有効活用、村の合併など、これらは全て上級部門の政策指導が必要だった。この状況に、上級機関ではすぐに反応を見せた。上海市計画と国土資源管理局の徐毅松局長は、「上海が都市全体の計画を実施する中では、区、鎮、村の整合管理が更に重要である。市民の生活改善を前提に、計画はより細かく考えなければならない」と話した。

 そして上海は現在、農村建築と農村の文化的要素を抽出し、計画的に項目化して実施しようとしている。これは「1+9」のパターンとして取り扱われる。「1」は上海が蘇州、浙江、安徽とは異なった自分の特色を追求することで、「9」は上海の9の農村区が、歴史と文化に注目することを指す。これに向けて各区では自分の地域の特徴を生かした行動計画を提出した。

 上海市計画と国土資源管理局は、先日の「上海農村伝統建築要素と項目調査·改善」会議で、農村振興の促進を確約した。上海の農村は将来に向けてより美しく、より文化的な町として改造されることだろう。