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8日から子宮頸がん予防ワクチンが接種可能に

2018年 3月 9日15:33 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 上海市疾病予防控制中心によると、3月8日以降、上海市の287の医療機関での子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の接種が順次可能となった。中でも楊浦区にある13の医療機関と、浦東新区の3ヶ所のコミュニティ衛生サービスセンターでは、8日から4価HPVワクチンの接種が可能になる。

 対象は20歳から45歳の女性。4価HPVワクチンの接種は自費で、全3回行う必要があり、1回803.5元(約13506円、問診料や注射料は除く)となる。

4価HVPワクチン接種開始時期(データは上海疾病予防控制中心から)

 中国は子宮頸がんの罹患率が高いと言われている。2015年の中国癌症統計によると、2015年に新たに診断された子宮頸がんの患者数は9.89万人、死者は3.05万人と報告されている。換言すれば、平均1時間に3人の女性が子宮頸がんで死亡したということだ。

 子宮頸がんの発生には、ヒトパピローマウイルス(HPV)と呼ばれるウイルスが関わっていることが明らかになった。このウイルスは、子宮頸がんの患者さんの90%以上で見つかっており、HPVに長期にわたり感染することとでがんになると考えられている。また、HPVは一般的に性行為を介して感染することが知られている。中国での年代別にみた感染率は、17歳から24歳と、40歳から44歳という2つのピークがある

 子宮頸がん予防ワクチンを接種することは、子宮頸がんの予防法の一つだとされている。ワクチンを接種すれば必ずガンにならないとは言えないが、子宮頸がん全体の50%~70%の原因とされる2種のHPV(16型と18型)などに持続感染を予防する効果があると考えられている。16型と18型以外の高リスク型HPVが原因となる子宮頸がんもあるので、それを予防するために、定期的な検診を受けることも大切だ。子宮頸がんは早期に発見されれば、治療により比較的治癒しやすいがんとされているからだ。

 労働報は、8日、上海の病院にワクチン接種について問い合わせや予約のためにたくさんの女性が訪れた、と報じた。復旦大学附属産婦人科病院では、たった半日で117人が接種を予約したという。

(実習編集:王笑陽)