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杏花楼の青団はなぜ美味しいか?

2018年 3月 7日16:59 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 二十四節気の一つである清明節が近づいてきた。中国で清明節は祖先の墓にお参りする日で、日本のお盆に相当する年中行事である。今年の清明節は4月5日だが、この時期に欠かせない「青団」(チントゥアン)が上海の街頭に早くも登場した。

 「青団」は日本のヨモギ餅のような草団子で、中身は肉鬆(豚肉のでんぶ)に卵の黄身を混ぜたものと、甘いあんこの2種類がよく見られる。

あんこが入っている青団

 上海で最も美味しい青団はと聞くと、上海人のほとんどは老舗「杏花楼」の青団と答えるだろう。青団は杏花楼の看板商品で、3月1日に販売を開始した。青団は季節物で、この時期を逃すと1年待たなければならないので、福州路にある杏花楼本店の前には買い求める人々の長蛇の列ができた。

杏花楼の青団

 毎年恒例として毎朝8時から売り始め、1ケース6個入りで50元。数量限定で1人4ケースしか買えないことになっている。青団は作り置きせずにその場で作るから、買うのに平均3時間もかかる。4月の下旬まで販売するそうだ。

福州路にある杏花楼本店の前にできた長蛇の列

 杏花楼の青団はなぜ美味しいのか?杏花楼の点心部部長で、国家級の点心師である章吉泉氏によると、秘訣は中に3種類の肉鬆を入れていることだそうだ。肉の繊維が短くて油っこいタイプのと、繊維が長くてかさかさのタイプのを混ぜ合わせるととても美味しくなるらしい。そして杏花楼の青団の皮は小麦の青汁を用いて作るのでヨモギの味がしない。

 杏花楼の料理人たちは、毎朝5時から青団を作り始める。もち米の粉に小麦の青汁を練り込み、適度な硬さになるまでこねる。そして一定の重さで生地を一個一個切り分け、秘伝の材料を加えたあんを包む。これをせいろに並べて蒸し器に載せ、強火で15分蒸してから最後に油を塗ると美味しい青団が出来上がる。

生地の重量をはかる

あんを包む

せいろに並べて蒸し器へ

出来上がった青団

 今年、杏花楼では新しい商品を売り出した。紫芋の団子で、中身は伝統的な甘いあんこで、皮は美しい紫色をしている。

杏花楼の新商品:紫芋の団子

(実習編集:王笑陽)