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かえると四つ葉のクローバー:日本の「縁起物」

2018年 1月 31日10:20 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 東方ネットでも報道した『旅かえる』という放置型ゲームについて、中国で爆発的にヒットしている理由は今でも議論され続けている。ゲームを開発したヒットポイントの上村真裕子さんは中国メディアの取材に応じ、このゲームを開発きっかけは旅行が好きだからで、旅をテーマに憧れを込めて主人公を旅人にしてしまった、と答えた。

かえるとクローバー

 だが、多くの中国のプレーヤーは、なぜ主人公を他の動物ではなく「かえる」にしたのかに疑問を感じるに違いない。それは蛙(かえる)が日本語で「帰る」「返る」などの言葉と同じ発音であり、「無事帰る」「福かえる」のような語呂合わせがあるからなのだ。このため日本では、蛙が道中安全や福招きの縁起物として愛され、旅行や仕事で遠方に出かける人に無事に帰ってくるようにとの願いを込めて、お守りとして「無事カエル」を送ることがある。また、出したお金がまた返って来るように、願いを込めてがま口財布を使ったり、財布に福かえるを入れたりすることもある。

「無事かえる」のお守り

 『旅かえる』の世界で、「通貨」はクローバーである。庭に生えてくるクローバーを収穫し、旅したくに必要なものをお金の代わりに購入するというやり方である。たまに四つ葉のクローバーが取れると、旅のお守りとして使うことができる。担当の上村さんによれば、クローバーは現実の世界でよく見られる植物であるし、四つ葉のクローバーはお守りとして使われるので、それをゲームに導入したとのことだ。四つ葉のクローバーは三つ葉のクローバーの変異体で、一般的にはそれを見つけるのがとても難しいから、見つけたら縁起が良いという言い伝えがある。日本では希望、誠実、愛情、幸運のシンボルとされている。

「珍しい四つ葉のクローバーは幸運をもたらすといわれている」

 日本語の縁起物とは、縁起を祝う品物である。物事の吉凶の前兆を縁起といい、良い縁起を得れば幸運がもたらされ、悪い縁起に遭えば不運を招くとされているから、これを持っていると良いことが必ず来るという希望をかけた縁起物が創造された。日本では開運招福、大願成就、商売繁盛、夫婦円満など、実に様々な縁起物があり、社寺や境内などで熊手、お守り、絵馬、招き猫といった縁起物がよく売られている。

かえるとクローバーの小物

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(実習編集:王笑陽)