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上海博物館で文物修復の体験活動

2018年 1月 19日10:13 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 このほど、上海公布(上海市人民政府新聞弁公室の公式メディア)の主催による「職業体験活動」が、上海博物館の文物保護センターで開催された。参加者は文物修復技師から陶磁器を修復する技術を学んだ。

古代の陶磁器をクリーニングする技師の張力程さん

 29年間文物修復に携わってきた楊蘊さんが陶磁器を修復する手順を参加者に説明した。まずは陶磁器をきれいにするところから始まる。スチームクリーナーを使用し、高温の蒸気の熱と圧力で、洗剤を使わずに陶磁器の表面の汚れを落としていく。

修復を体験する参加者

 次は色を修復する。きれいになった陶磁器を少し乾かしてから色を修復する段階に入る。「この作業には根気と注意深さがいります。また色感を身に付けるための日頃の訓練も大事です」と、楊さんは過程を紹介しながら、釉薬がけのやり方を実演して見せた。

 最後に参加者は技師の指導で陶磁器の破片を貼り合わせた。

 無形文化財の「古代陶磁器の修復技巧」の保持者、卜衛民氏によると、上海博物館の修復技術は修復の跡が全然見えない「完璧的な修復」と呼ばれ、上海博物館だけの技法だという。すべての文物がこの技法で修復できるとはかぎらないが、文物への影響を最小限にするために、材料に応じた修復方法を選ぶということだ。

 「私たちは文物の価値に関わらず、一つ一つを大切に扱っています」という技師の言葉に、参加者は深く感動していた。

(実習編集:王笑陽)