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32年前に孫悟空を演じた六小齡童が三蔵法師に

2018年 1月 16日16:29 提供:東方ネット 編集者:王笑陽

 中国の古典『西遊記』は、日本でも幾度となく映画·アニメ·ドラマ化されている人気作品だ。主役の孫悟空は、堺正章、本木雅弘、香取慎吾など、すべて当時の日本の人気俳優が演じている。

  六小齡童が演じた孫悟空

 いっぽう中国で孫悟空の役者といって誰でも思い浮かべるのは、六小齡童の名前であろう。六小齡童の主演によるテレビドラマ『西遊記』は1986年に上映され、最高視聴率は89.4%にも達した。そしてその後30年間で3000回以上も再放送されたので、六小齡童はまるで孫悟空そのもののイメージとなっている。

  ドキュメンタリー『一帯一路·重走玄奘路』

 その六小齡童が自身の監督によるドキュメンタリー、『一帯一路·重走玄奘路』で初めて三蔵法師を演じた。作品の上映式がこのほど上海図書館で行われ、満席の観客は六小齡童に惜しみない拍手を送った。

 ドキュメンタリーの制作に当たって、六小齡童は玄奘法師の故郷である偃師(現在の洛陽市内)、唐代に西域に向かうための要地であった甘粛省の瓜州、そしてインドから持ち帰った経典や仏像などを保存するために高宗に願い出て建立した大雁塔(西安市の大慈恩寺にある塔)、仏教聖地の法門寺などを訪れた。

 瓜州に到着した時、六小齡童は孫悟空のセリフ、「お師匠様、どこですか?俺が来ましたよ!」が、思わず口から出たそうだ。

  上海図書館で行われた上映式

 上映式の後、六小齡童は東方ネットの取材に応じ、「玄奘法師がインドから仏典を携えて帰国した事実を基に、伝奇小説『西遊記』が書かれました。私は長年玄奘法師について研究し、彼を演じたいとずっと思っていたのですが、孫悟空を演じた私に慣れた観衆たちがそれを納得してくれないのではないかと心配でした。だから私はまず玄奘法師の役を研究し、人から多くの意見を聞いたりして納得してもらい、そうやってはじめてドキュメンタリーの制作に取り掛かったのです」と語った。

  六小齡童

 六小齡童はいつも赤い服を好んで着るが、これには家族の歴史がある。彼の一家は猿劇(「孫悟空」を主役とした京劇などの古典劇)の一座で、本来跡を継ぐはずだった2番目の兄が白血病で亡くなったため、その当時わずか6歳の六小齡童が父親について猿劇を学ぶことになった。京劇で赤は、孫悟空のような忠実、正義、強さをもった役のメーキャップによく使われる色なのだ。

(実習編集:王笑陽)