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上海内山書店百年記念座談会が開催

2017年 5月 31日15:45 提供:東方ネット 編集者:兪静斐

  

 内山書店の歴史は1917年に中国·上海で初代店主の内山完造が妻·美喜と共に自宅の玄関先で小さな本屋を開いたことから始まり。今年、創業100周年を迎える運びとなった。中日文化交流のサロンとしても賑わい、魯迅·茅盾·郭沫若·郁達夫·田漢など、当時の中国文化人たちが集まり、上海の有名な文化景観を成すものだった。

  

 このほど、上海市内で開かれた上海内山書店百年記念座談会で魯迅文化基金会事務所の周令飛秘書長が次のように講演した。

 ·今年は中日国交正常化45周年に当たり、上海内山書店の創立100年でもある。この記念すべき日において、中日両国の文化界からの友人と一堂に集まり、両国の友好的な交流をすることができ、本当に光栄なことだと思っておる。

 ·1920年代から30年代に、この書店は上海の文人たちが活躍する場所となり、中国文化の近代化のための文化的な基盤となっただけでなく、中日文化交流の促進や中国の先進的な文化の普及に取り組んでおり、希望にあふれる中国の知識人や若い学生たちにとって世界を知るための大切な窓口となり、また革命に関する文化の中心地となった。書店の経営者である内山完造さんが、魯迅など多くの文人たちと、深い友好関係を築いた。こういった方々のために、書籍を委託販売し、手紙や書類を受け取ったり送付したりするなど、彼らのために便宜をはかっただけではなく、危険があった際に彼らをかくまったりもした。

 ·また、内山さんは『上海漫談』という一連の随筆集をまとめ、祖父は『内山さんに贈る』という題の漢詩を書いて送った。彼らはともに困難に立ち向かった仲間であり、心の友でもある。魯迅と内山さんの家族の間の心の交流は、日増しに深いものへとなっていった。

 ·新しい中国が成立した後、祖母の許広平は何度も訪日し、内山さん夫婦のもとを訪ねた。内山さんは帰国後、生活がやや苦しかったようだったので、祖母と父は相談し、「岩波書店」から出版された日本語版魯迅全集の印税を、内山さんにさしあげることにした。内山さんは生涯日中友好に取り組み、日本で「魯迅精神の火を絶やさない」という活動に従事し、最後は中国を訪問する日中友好の旅の途中で亡くなってしまった。

  

 その後、内山完造さんの甥、内山嘉吉さんの息子、内山籬東京内山書店社長、日本内山会の内山籬会長が、その時代、内山と魯迅さんはいつも文化や社会に関することを探究しており、内山は魯迅さんの教えのもとで、『生ける中国人の姿』という本を書き上げ、魯迅さんはその序を執筆したという魯迅と内山さんの間の友情が約1世紀という長い年月を乗り越え、苦しい時代も平和な時代も、いつも最初の信念を貫くことを紹介し、「このような記念活動を引きつづき行っていくことで、日中両国の民間交流の火を永遠に絶やさないでいくことを、心より願っておる」と語った。

 上海市人民対外友好協会副会長、上海市国際友人研究会の陳一心会長や、在上海日本国総領事館文化領事大西知子さんより片山和之総領事の代りに賀状を代読した。上海市欧美同学会留日分会常務理事、常务副秘書長,中徳工業4.0研究院院長盧文軍と上海市欧美同学会留日分会理事,華東理工大学黄育紅副教授が日本語で魯迅先生書かれた二曲の詩を朗読し、会場を盛り上げた。

  (章坤良 写真も)