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評論

インドはこれ以上頑迷になるな

2017年7月17日 11:06
 提供:新華網日本語

新華網北京7月17日(記者/唐璐)インドの軍隊が違法に国境線を越えてから約1カ月が過ぎた。中国側はインド側に対し、国境部隊を即刻無条件でインド境界内へ撤退させるように再三求めているものの、インド側はこれに応じていない。中国側はインドが頑迷になり、これ以上受け身の立場に陥らないよう忠告している。

中国・インドの両国軍は2013年と2014年にラダック付近で対峙していた事件があったが、外交手段によって最終的には解決していた。ただ、過去数年間に国境が画定していない地域で両国軍の摩擦が発生した事態と根本的に異なるのは、今回はインド軍が双方の定めた「シッキム地域の国境」を初めて越えた。

外交部の耿爽・報道官によると、シッキム国境は現時点で両国が画定している唯一の国境だ。この地区の国境は1890年に中英間で結ばれた「中英会議蔵印条約」で正式に画定し、両国政府がいずれもその有効性を認めている。このため、インドは違法に越境している軍隊を撤退させるべきであり、交渉の余地はない。

周知の通り、1950年代、中国、インド、ミャンマーは「領土・主権の相互尊重、相互不可侵、相互内政不干渉、平等互恵、平和共存」の平和五原則を共に提唱している。しかし、今回インドが違法に他国の境界内に侵入したことは、正に自己の提唱した国際関係の基本ルールを踏みにじる行為だ。

近年、インドでは強いナショナリズムの特徴を持つ民間組織が反中感情をあおっている。両国の国境情勢が緊張する中、「敵国商品のボイコット」を喚いた組織さえ現れている。今回の越境自体の発生については、インド政府の高官も非理性的な発言をしており、両国間の緊張を不必要に高めている。

中国には、「和を以て貴しとなす」という古い言葉がある。インドのジャイシャンカル外務次官はこのほど、シンガポールで談話を発表し、インドと中国が相互間の食い違いを争いに発展させてはいけない、「我々はこれまでにもこのような問題を解決できた。今回も国境に関する意見の食い違いを解決できない理由はない」と述べた。中国我々ははこの積極的な態度に留意し、インド側が積極的な対応を取ることを希望している。

中国側は外交手段により平和的に問題を解決する意向で、辺境地帯の平和を重視している。しかし、一切の前提条件となるのは、インドの越境部隊が無条件で撤退することだ。インド側が国際法の基本原則を遵守し、頑迷にならないよう期待する。

(新華社より)