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中英関係の「黄金時代」を切り開く――習近平主席の訪英の展望

2015年 10月 19日16:23 提供:新華網日本語

  英国のエリザベス女王の招きを受け、習近平国家主席は10月19日から23日にかけてイギリスを公式訪問する。今回の訪問は中国の国家主席にとっての10年ぶりのイギリス公式訪問であり、中国側の欧州に向けた再度の重大な外交行動でもある。双方は今回の訪問が中英関係の「黄金時代」を切り開くことができるよう希望している。

  

  

  習近平主席の今回の英国訪問は単一国家に対して行う特別な訪問だ。中国社会科学院学部委員の周弘氏は、このような訪問予定は中国の指導者の対欧往来では珍しく、一つの側面から英国という欧州連合(EU)の重要な大国に対する中国の重視を反映しているとの見方を示した。

  習近平主席の訪英日程にはロンドンとマンチェスターの2都市が含まれる。中国の劉暁明駐英大使は、今回の訪問はその基準において今までのレベルを上回り、また多方面で特別な手配がなされており、一度の「スーパースター級の公式訪問」だといえると述べている。

  劉大使の紹介によると、訪問中、英国側は習主席のために伝統的で盛大な歓迎儀式を行い、政府主催の宴会とシティ・オブ・ロンドン(City of London)の市長の催す晩餐会では、歓迎の礼砲が103発鳴らされる予定だ。英国王室3世代のメンバーの多くが習主席ご夫婦をおもてなしする活動に参加する。また、習主席は英国議会で演説を発表する。英国のキャメロン首相は正式な会談以外にも、習主席に同行してロンドンでの多くの活動に出席し、またマンチェスターを共に訪問する。キャメロン首相ご夫婦はまた、習主席ご夫婦を首相の公式別荘「チェッカーズ(Chequers)」へ招待することになっている。

  キャメロン首相は、2015年は英中関係発展の「黄金の年」にあたり、今後の5年間に英中関係の「黄金時代」を築き上げねばならないと何度も表明していた。劉大使は最近文章を書き、「中英関係の『黄金時代』を切り開くことは日々の功績ではなく、『水到渠成(すいとうきょせい、時機が熟せば物事は自然に成就する)』」によるものだ。」と指摘した。

  今年以来、両国の往来はより頻繁で緊密になっている。3月にケンブリッジ公爵ウィリアム王子が成功裏に訪中しており、これは英国女王エリザベス二世が1986年に訪中した後に継ぐ、英国王室の主要メンバーが中国に対して実施した注目される一度の訪問にあたる。8月には中英の新ラウンドの戦略対話が行われた。9月には、中英ハイレベル人文交流メカニズム第3回会議及び第7回中英経済財政金融対話が相次いで開かれ、「黄金の年」の中英関係に力強い原動力が注ぎ込まれた。

  昨年、習近平主席は中欧による平和、成長、改革、文明の4大パートナーシップを共同構築を提起し、中欧関係のために方向を示した。習近平主席の今回の訪英は中英関係を緊密にするだけでなく、中英関係のためにより堅固な基礎を打ち立てた。

  

   

  中英経済貿易協力の発展は近年、強い勢いを見せ、中英関係の発展を推進する重要なエネルギーとなり、中英関係の「安定装置」になっている。両国は科学技術イノベーション、サービス貿易、地域協力及び第三市場の開拓などの分野においてもその協力は際立った実績と成果を収めている。

  2014年に中英の二国間貿易額は808億7千万ドルに上り、前年同期比で15.3%増加し、5年間で倍増した。英国はEUにおいて中国の第二の貿易パートナーであり、最大の投資相手国でもある。中国はEUを除き、英国の第二の貿易パートナーになっている。

  商務部の張驥部長補佐は、次のように説明した。習近平主席の訪英は実り多い経済貿易の成果を上げ、政府間協定もあり、金融機関と企業間の提携プロジェクトもあり、多くの分野をカバーしている。中英は高速鉄道、原子力発電、金融プロジェクトを切り口に、二国間投資協力の深層からの発展を推進していく。

  「中国の広大な市場は英国への吸引力が大きい。英国国内の高速鉄道、空港などのインフラ建設分野は、中国のエネルギーを借りることを望んでいます。エネルギー、金融、人文などはすべて中英協力の重点分野になる。今回は新しい協力の成果を収めることが期待されます。」清華大学経済外交研究センターの何茂春主任はこう語った。

  中英金融協力は近年、急速に発展している。2011年にロンドンでオフショア人民元市場の建設が始動した後、英国は二国間通貨スワップ協定に調印した。これにより、英国は二国間通貨スワップ協定の調印、条件に適合する外国の人民元の機関投資家限度額の獲得、人民元で価値を計算した金融商品の発行、人民元建て債券の発行、人民元決済銀行の選定、中国系銀行支店の設立許可などの多数の分野において初の試みがスタートした。

  「ロンドン金融街は世界で最も影響力を持つ金融センターであり、人民元オフショア取引の重要拠点になっています。人民元の国際化は英国側の経験を参考にすることができます。中国はまた、インフラ、技術開発などの方面で高い競争力を備えています。中英経済貿易協力は補完性が強く、上昇空間が非常に大きいです。」と阮宗沢氏は述べた。

  

  今年3月、中国を訪問したウィリアム王子は上海を訪れ、英国政府主催の展示会「The GREAT Festival of Creativity」の幕を切って落とした。この展示会はトレンド、科学技術、映画テレビ、教育などの分野における英国の創意性方面の実力を十分にアピールし、英国のクリエイティブ産業の中国市場への影響力を拡大しただけでなく、両国文化のクリエイティブ産業のために、より幅広い協力の場を築き上げたと言える。

  中英人文交流の見所が次々と登場した。ロンドン・ファッションウィークでの中国のファッションショー開催、英国映画祭への中国映画の出展、英国内での「中国語ブーム」旋風、15万人を超える中国人留学生が英国で学習など、2大文明の伝統ある国が互いに文学と芸術の精髄を享受し、交流と学習を行い、中英関係の発展の推進に向けて代替不可能な役割を担っている。

  情報によると、習近平主席は訪英期間に、中英の友好的な民意基盤をより一層固め、中国と西洋文明の交流と学習を促進する目的で、関係文化スポーツイベントに出席する。

  「クリエイティブ産業の協力は、中英協力の一つの新しい目玉です。英国の創意性ある文化産業の発展は力強く、中国で『大衆による起業、万民によるイノベーション』ブームが沸き起こるにつれて、創意性ある協力は中英協力の新しい成長軸になると期待されます。」と阮宗沢氏は説明した。(写真/新華社記者韓岩)

  (新華網日本語)