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世界開発分野の指導者になりつつある中国

2015年 9月 25日12:22 提供:新華網日本語

  習近平主席の米国公式訪問はワシントン州シアトル市から始まった。ここはマイクロソフト社の本社の所在地であり、ビル・ゲイツの故郷でもある。ゲイツ夫妻が設立した「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」の所在地でもある。ゲイツ氏は取材に対し、自分と財団は習主席の到着を期待して待っていると語った。ゲイツ財団は中国とすでに緊密の協力関係を結んでいる。習主席のシアトル訪問はその協力をさらに一段階引き上げるものと期待されている。人民日報が伝えた。

  2015年は、国連のミレニアム開発目標の達成期限の年である。ゲイツ氏は、「中国は貧困削減の面で豊かな経験を持っている」と中国の取り組みを賞賛した。中国が過去30年で6億人の貧困脱却に成功したことは、ゲイツ氏にとって、「生涯で聞いた最もすばらしい事業の一つ」だという。ゲイツ氏は、農業の発展が中国の貧困削減の強大な推進力の一つとなったと見ている。中国は今日、世界のイネ研究の中心的な役割を果たし、生産量の低いアジアやアフリカの国々と経験を共有している。ゲイツ財団と中国の協力によるプロジェクト「グリーンスーパーライス」は、アジアやアフリカの自然環境の厳しい地域で高生産を実現できるイネ品種を育て、普及することを目的としたものだ。

  習近平主席と世界各国の指導者は9月、ニューヨークの国連本部に集結し、持続可能な発展についての新たなアジェンダ「ポスト2015年開発アジェンダ」を正式に採択することとしている。ゲイツ氏は、ポスト2015年開発アジェンダはミレニアム開発目標よりもさらに野心的なもので、目標数は後者の約2倍に達すると指摘する。中国は現在、アジアインフラ投資銀行や新開発銀行(BRICS銀行)など多角的金融機関の設立をリードするなど、世界の開発分野における政策・金融支援の発展を積極的に推進しており、ゲイツ氏はこれを高く評価している。中国の「1ベルト、1ロード」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)構想や、アジア太平洋経済協力(APEC)や主要20カ国・地域(G20)など国際舞台での地位の高まりは、中国が世界の開発分野における指導者となりつつあることを示している。

  世界の健康分野もゲイツ財団の活動の重点である。ゲイツ氏は、昨年の西アフリカにおけるエボラ熱対策に対する中国の支援は、公共衛生問題への発展途上国の対応支援に対する中国の意欲の高まりを示すものと見ている。中国の革新と低コストな製造能力は、世界の健康に重要な技術サポートを提供するものとなっている。健康・開発分野における中国の取り組みを支援するため、ゲイツ財団は2007年、北京に事務所を設立した。

  昨年11月、中米両国は「中米気候変動共同声明」を発表し、世界の気候変動交渉のプロセスに新たな希望を注ぎ込んだ。ゲイツ氏はこれまでも、気候変動問題に関心を寄せてきた。ゲイツ氏は、気候変動の悪影響に対応するためには、世界はすぐに行動する必要があると考えている。温室効果をもたらす二酸化炭素を排出しない安価で信頼性の高い革新的なエネルギーの開発では、特に投資を拡大する必要がある。中米両国並びに世界の革新をリードするその他の国々は、早期の研究開発と革新エネルギーの支援への取り組みを拡大しなければならない。カギとなるのは革新であり、中国には多くの面でできることがある。

  (人民網日本語版)