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十年一剣を磨き、「病気完治」の処方箋を探し求める―ドキュメンタリー『靖国-YASUKUNI』の李纓監督を特別取材

2015年 9月 24日10:27 提供:新華網日本語

  

  ドキュメンタリー『靖国-YASUKUNI』の李纓監督が近ごろ、新華社世界問題研究センターの座談会に招かれて出席した。座談会の後新華網の記者の取材に応じた際、次のような見方を示した。この映画の撮影にはまるまる10年間を費やした。その主な目的は動かぬ事実により日本の中国侵略戦争の種々の史実を明らかにし、更には日本右翼による改ざん、ひいては戦争の史実の覆しにより生じたさまざまな曖昧且つ荒唐無稽なしつこい病を徹底的に完治させることにある。

    「抗戦勝利70周年大閲兵式」の生中継、日本人に真実の中国を理解させる

  9月3日、李纓監督は日本最大の動画サイト・ ニコニコ動画と手を結び、「中国人民抗日戦争並びに世界反ファシズム戦争勝利70周年記念大会」の模様を同時放送した。ニコニコ動画は、今回の インターネット動画の生放送はたいへん意義があり、なぜなら、日本人に真実の中国を見させることができ、また日本人に中国の今の現実について考え始めさせ、この現実の背後が伝えた歴史のメッセージを理解するよう促したからだと表明している。李纓監督は、この点は正に日本社会に欠けているものだとみなしている。

  李纓監督は次のように語った。「現在、多くの日本の若者は歴史を理解しておらず、日本が中国侵略戦争で敗戦した側であることさえ知らない人もいます。9月3日の生中継で、ニコニコ動画のページ ビュー(PV)は1億4000万で、ずっとオンラインで鑑賞していたネットユーザーは8万人にのぼりました。弾幕には多くの日本人の鑑賞後の感想が現れ、彼らは皆『すごく震撼した』と口々に絶賛し、また『ああ、なるほど、中国が勝ったんだ。』と悟りを得たように伝えていた人もいました。」

    『靖国神社』の撮影は「病気完治」のため

  李纓監督が10年間を費やして一つのドキュメンタリーを制作したのは、「戦争後遺症」を治療する「処方箋」を探し求めるためだった。

  このドキュメンタリーは最終的に日本、ドイツ、イギリスなど多くの国で上映され、何度も賞 を受賞し、また日本のドキュメンタリーの最多観客動員記録を更新した。

  李纓監督は次のように指摘する。、日本では、靖国神社は最も象徴性を備えた一種の「戦争後遺症」で、各種の問題点を抱えており、中日関係に深刻な影響を及ぼしている。そしてドキュメンタリー『靖国-YASUKUNI』はこの靖国神社の精神の実質やこの「舞台」における矛盾した現象を示すことで、「病気」への反省を促している。一方で参拝支持の宣言を発表する人がいて、一方で反対する人がいる。このような矛盾の衝突は正に日本人が見たくなくても客観的に存在しているのだ。

     日本を語る:愛と憎しみが入り交じる

  李纓監督は日本に対する印象を聞かれた際、長いため息をつき、最後に「愛恨交織(愛と憎しみが入り交じる)」の4文字で表した。李纓監督はこのように語った。「私は日本の多くの点が気に入っています。日本には現代日本の社会制度や社会文化を含めた優秀な一面があり、映像業界については言うまでもありません。私の本当の映画人生は日本から始まったんです。これは私の人生の中で一番大切な部分です。」

  「恨(憎しみ)」について話が及ぶと、李纓監督は日本に対する「恨」は「心からの憎しみ」ではなく、ある種の「恨鉄不成鋼(能力があるのにそれを十分発揮できないのが残念の意)」の「恨」だと強調した。

  李纓監督は次のように強調した、「私はかなり長い時間をかけて歴史を研究し、日本を研究してきました。この『靖国-YASUKUNI』を通じてこれらの良くない『歴史後遺症』というものを取り除けるよう望んでいます。こうすれば中日両国や両国人民が心からの友好的な付き合いから始めるのにより有利で、日本がその「美しさ」をアジア諸国そして世界全体に現わすのにより有利でしょう。」

  (新華網日本語)