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【CRI時評】今後の中欧関係は予想可能

2019年 7月 9日19:09 提供:中国国際放送局

中国の習近平主席は7日、欧州理事会議長就任が決まったベルギーのミシェル首相に祝電を贈った。これは、中欧協力を積極的に推進していく中国の意欲を明白に示すものだ。

今年は欧州の政界にとって「交代」の年だ。5月の欧州議会選挙が終了した後、EUでは各国が新たな首脳陣の選出を巡り、協議に集中して取り組むことになった。中でも、欧州理事会議長の選出は二転三転した。7月第1週のEU首脳による特別会議で、EUの四大ポストについての人選がようやく具体化し、今後5年間のEU指導層の枠組みが基本的にできあがった。EUは現在、多くの試練に直面している。まず、難民問題の余波がおさまらず、ポピュリズム勢力の台頭も普遍化した。英国の「脱EU」の問題も未解決のままだ。別分野として、欧州は経済の下押し圧力に直面している。科学技術の刷新と産業競争力は低落しつつあり、米国との貿易紛争は行き詰っている。このような状況にあって、EU外交にとって中国との協力強化が最も重要な方向性の一つであることは疑いがない。

今年春、中国の習近平国家主席と李克強総理は相次いで欧州を訪問し、中欧関係は「ハイライトの時」を迎えた。4月に開催された第21回中国-EU首脳会議で、中国とEUは2020年以降の協力についての議事日程計画を定めた。その意義を考えれば、EUの首脳陣交代は中欧協力の大きな方向にマイナスの影響を与えるものではなく、双方の協力のために新たなエネルギーを創出する期待を持てることになる。

具体的な面では、中欧は共に平和の維持を求めている。中欧両者は多極化する世界にあって重要な勢力であり、一国主義や覇権主義が台頭する情勢にあって、中国と欧州はいずれも国連を中心とする国際システムの維持を主張している。経済成長と改革の分野で、中国と欧州の利益は今や深く融合している。EUは過去15年間連続して、中国にとって最大の貿易パートナーだった。中国はEUにとっての第2の貿易パートナーだ。米国が全世界規模で貿易摩擦を引き起こしている状況に対して、中欧双方は中国の「一帯一路」イニシアティブとEUのアジア・欧州相互接続戦略を結合させることで合意した。双方は現在、2020年に高いレベルの中欧投資協定を成立せることを目指して協議中だ。中欧はさらに、科学技術の刷新、政府の調達、農産品の貿易問題などの分野で重要な合意を達成しており、WTO改革の議題についても対話を強化したいと望んでいる。

「文明の対話」の分野でも、中欧協力の熱気は高まりつづけている。習近平主席が今年3月に訪欧した際には、中国-イタリア、中仏、中国-モナコが、文化、スポーツ、教育、観光などの分野で一連の成果を達成することができた。人的・文化交流が絶えず深まることは、中欧双方の全面協力についての民意の基盤を固めることにつながる。中欧が互恵と協力という「パイ」を大きく作っていくことは、双方の利益に合致するだけでなく、世界の平和と繁栄に利益をもたらすことにも役立つ。(CRI論説員)