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<CRI時評>微妙な「米英最高レベルの『特殊関係』」

2018年 7月 15日16:06 提供:中国国際放送局

西側メディアは、「米国ナンバーワン」のスローガンを掲げたトランプ大統領の欧州歴訪を、「連続する外交災難」と訴えています。さらに一部のメディアは、「トランプ大統領統治下の米国は嫌悪感を纏う、傲慢かつ孤立の米国だ」と伝えています。

イギリス時間13日、イギリス訪問中のトランプ大統領は、メイ首相と共同で行った記者会見で、両国関係を「最高レベルの特殊関係に達している」と評価しました。この「特殊関係」は、西側のメディアに評価されるどころか、微妙な雰囲気もたらしています。

トランプ大統領のイギリス訪問は、大統領就任から7日後に訪米したメイ首相を通じて、エリザベス女王からの訪英招聘を受けていました。しかし、イギリス国民からの強烈な反対を受けたことで2回も先送りされてきた実情があります。

今回の訪問のスケジュールには、女王と避暑地での茶会、首相別荘での交流などが盛り込まれていましたが、民衆の抗議を避けるための心遣いがあったといえるでしょう。この日程に対して、「イギリス田舎ツアー」「公式訪問が実務訪問に格下げ」と皮肉った声も上がっています。

BBCは「トランプ大統領が乗った『エアフォースワン』が着陸する空港は、スタンステッド空港だ」と報じましたが、その後、「この空港は一般的に欧州を行き来する低価格の航空会社が利用している」と説明を追加しました。さらに米のCBSも「トランプ大統領はロイヤル馬車に乗せてもらっていない」と皮肉を隠していません。

訪問中、トランプ大統領の過言癖も話題を呼びました。訪英を控えたトランプ大統領は英のタブロイド紙『ザ・サン』の取材を受けた際、メイ首相を批判し、辞職したばかりの外相の方が首相に適していると述べました。『ザ・サン』がこの記事を掲載したのは、メイ首相夫婦がトランプ夫婦を歓迎するために開いた晩餐会の後でした。これに対して、トランプ大統領は翌日の合同記者会見で、「この件について、メイ首相に謝った」と強調しました。さらに、「これはメディアの悪質報道だ」と非難し、取材ではメイ首相を十分に評価していたと訴えました。ところが、これを取り上げるメディアは1社もありませんでした。

このほか、ホワイトハウスはツイッターで、トランプ大統領がイングランドを離れ、スコットランドのゴルフ場に向かったことを示す時、「イギリスを離れた」と伝えました。ここ数年、スコットランドでの独立運動が盛んな中、この内容は愕然とさせたに違いありません。ホワイトハウスはすぐにこのツイッターの投稿を撤回したものの、イギリス人はトランプ大統領のツイッターに殺到し、不服とするメッセージを書き込みました。

トランプ大統領が主張している「米英最高レベルの特殊関係」に、西側メディア、特にイギリス人は困惑し、微妙なムードを示しています。(著者:国際評論員呂暁紅翻訳:朱、星)