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日本に学ぶごみ分類

2017年 2月 18日10:30 提供:新華網日本語

日本のごみの分類は、見本とたたえられるほど厳格で精緻ある。欧米の先進諸国では普通リサイクル可能とリサイクル不可能の2種類に区分されるだけである。日本では可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみに大きく分けられ、そのうち資源ごみは紙類・プラスチック・ガラス・金属などに細分化される。日本では地域によって規定がいくらか異なるが、基本的には10種類以上に細かく分類される。

こうした細かな規定が遵守されるのは、ごみの排出・収集・運搬の流れの連携がとれているためである。日本ではごみの種類によって出す日にちが決まっている。たいてい一週間のうち、二日が可燃物のごみの日で、一日が紙類などの資源ごみの日である。たとえ真夏で、生ごみがにおいを放っても、ごみの日までは家の中に置いておかなければならない。また資源ごみは、金属やプラスチック、ガラスなどの種類ごとにケースが分かれており、その区分ごとに入れなければならない。またペットボトルの場合は、ラベルをはがしてプラスチックの袋に入れ、蓋と本体はそれぞれ別のケースに入れる。また新聞紙などは紐でくくり、また割れたガラスなどの危険物は、収集員を怪我させないよう紙で包んで出す必要がある。粗大ごみについては、事前に清掃センターに連絡した上で有料で処分してもらうことになる。

運搬は衛生車が何度か往復を繰り返す。運ぶごみの種類は一種類と決められており、異なるごみを混載することはない。ごみの分類は決められた衛生職員が行うのではなく、地元住民が自主的に行う。1970年代には住民がごみを区分せずに出すことが多く、そのため専門の衛生職員が区分することもあったが、コストが費用に高かった。1975年に静岡県沼津市の地元の自治会がボランティア活動によって、住民にごみの分別を指導した「沼津方式」が次第に日本全国に広がっていった。

日本に住む人にとって、最も重要な地域での公共生活は、いかにごみの捨て方を学ぶかである。外国人が日本に住む手続きをすると、役所から日本語・中国語・韓国語・英語の4種類の言語で書かれた「生活ガイド」手渡される。その中にごみの捨て方がイラスト入りでわかりやすく説明してある。

また日本では地元のごみ当番を交代で担当しないと、役所に出向いて自分の家の前にごみの収集場所を作れといわれることもある。地元住民として受け入れられるためにはこうした作業にも参加する必要がある。当番の仕事はごみがカラスや猫などに荒らされないようにネットをきちんとかけておくことや、収集車が帰ったあと、その場を水できれいにすることなどである。

またごみの種類を間違って出すと、収集員が黄色の張り紙をしていくが、同じ人物がたびたびこうした間違いをすると、近所で悪い評判が立つことになる。

1990年代、日本はごみの発生をもとから減少させるために、ごみの分類をこと細かくするとともに、リサイクル意識の浸透を図った。日本が制定したリサイクル関連の法律には「容器包装リサイクル法」「家電リサイクル法」「自動車リサイクル法」などがある。公共の環境意識を高めるため、東京23区のクリーンセンターは定期的に開放。ごみの発生から回収、さらに最終のリサイクル完成段階まで紹介しているほか、焼却場の選定や日常モニタリングデータなども公開し、周辺住民の理解を得るよう努力を払っている。

(チャイナネット)