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古代巴国の古城、農村発展への道 重慶市豊都県

2018年 8月 23日9:04 提供:新華網日本語

中国重慶市豊都県は長江上流の川沿いにある小さな町。周の時代には古代巴国に属し、かつては巴国の別都が置かれたこともあった。後漢永元二年(西暦90年)に県が設置され、2千年近くの歴史を持つ。豊富な資源を持ち、商品貿易が発達した古代巴国は、繁栄を誇った時期もあったが、のちに戦争と内乱により人口が激減し国力も衰弱した。中華人民共和国が誕生した後、酆都から豊都へと県の名称が変更された。現在は重慶から長江三峡を巡る観光路線の中の観光名所の一つとなっている。

県の郊外にある民宿施設「群来山庄」は、正午になると大勢の客でにぎわい、円卓に並べられた農家料理の美味しそうな香りが漂う。店の主人の張承福さんはホールを往復しながら店員のように働いている。「夏は観光の最盛期で、うちのような小さな民宿7月中旬から満室の状態です。人手不足で困っています」と張さんは語る。

同地域末端幹部の伝憲烽氏は、地元政府が農村観光の発展のために、条件を満たす宿泊施設へ最高3万5千人民元(1元=約16元)の補助金を支給し、地元の人びとの起業を奨励したことにより、鎮全体で100戸以上の貧困世帯の就職問題が解決されたと述べた。

同県観光事業管理委員会の毛先権主任によると、豊都は観光資源も豊富で、県内には標高千メートル以上の高山観光資源が700平方キロメートル余りと語る。多くの高山観光地は夏季の平均気温が21度で、気候は穏やかで景色も美しいという。

午後に訪れた盧家山庄では多くの女性が高山桃園で桃の収穫をしていた。その中の一人、余徳素さん(65)は地元の貧困世帯。子どもはすでに村を出ており、夫婦2人が残された。余さんは、荒地を1ムー(約6・67アール)あたり200元で桃栽培企業に貸し出し、また、収穫の季節に自ら収穫アルバイトをすることで、年間5千元以上の収入を増やすことができたという。

同県ではここ数年、農業と観光を結びつける「農業+観光」発展モデルを継続している。生態系農業や農村観光などの環境産業も、すでに一定の規模が形成されており、旅行者の受け入れ環境も日増しに整備されている。

豊都県はかつて国から貧困県に指定されていた。国家特別審査部門は2017年11月、同県の貧困脱出人口誤認率(0・13%)と総合貧困発生率(2・18%)、大衆受容度(96・65%)が貧困県脱出条件に適合しており、2020年までの安定した貧困脱却が想定されることを受け、国家貧困扶助開発業務重点県からの除外に同意した。(記者/劉恩黎)

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