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中国人客が日本で「当たり屋」はデマ、メディアは何を反省すべきか?

2015年 10月 9日11:52 提供:新華網日本語

  

  終了したばかりの長期連休中、「中国の高齢者が京都で当たり屋、日本の関連機関が警告」という情報が、SNSで広く転載された。某テレビ局の駐日記者はその後「独占スクープ」として、ネット上の噂が事実であることが分かったと報じた。多くのネットユーザーは本件を「中国人は素養が低い」最新の証拠とし、当事者の高齢者に対して「海外で赤っ恥をかいた」と批判した。しかしながら6日には、この騒動の風向きに変化が生じた。祇園町南側地区まちづくり協議会は、当初の「お知らせ」に「事実と異なる点」があったことを認め、当事者に「心からの謝意」を表した。

  

  祇園町南側地区まちづくり協議会がお詫び

  本件の騒動は些細な事に思えるが、実際には中国のイメージにとっては痛手と言える。特に国内の一部のメディアによる報道と評論は、中国のイメージダウンを好む日本メディアと掲示板に新鮮な話題をもたらした。日本のネットユーザーからは、罵声が絶えない。筆者は日本で、一部メディアが過去数日間に渡り本件を大げさに取り上げ、中国人客の道徳心のなさを大真面目に分析し、2020年東京五輪が「マナーと道徳心のない外国人客に破壊される」ことを憂慮するのを目の当たりにした。

  まずいことに、真相が明らかになったところで、デマの悪影響を消し去ることはできない。ヤフージャパンで関連する話題を検索したところ、多くのメディアは数日前に「中国人客が京都で当たり屋」のデマを伝えるだけで、祇園町南側地区まちづくり協議会が6日付で出したお詫びを取り上げるメディアは少なかった。中国国内でもそうだ。先ほど数万人のネットユーザーがこの噂を転載したが、デマを否定する情報については誰も興味を示していない。

  

  現在の情報を見る限り、この高齢者は京都を旅行中に確かに怪我をしており、「当たり屋」が単なるでっち上げであることが分かる。また本件は国慶節の長期連休中ではなく、今年8月に起きた過去の出来事だ。この驚きの真相は、「スクープ」を報じようとする一部メディアの、プロにはあるまじき態度の反省を促している。

  正確かつ客観的であるはずのメディアの報道が、なぜ逆に自分たちの面汚しをしているのだろうか?毎年、国慶節の長期連休になると、「中国人客は素養が低い」という情報が集中的に報じられ、一部のメディアは事前にこの結論を想定した上で新たな事例を探そうとする。これはその重要な原因の一つだ。ネット上で「中国の高齢者が京都で当たり屋」という手がかりを得た一部メディアは、これを自ずと人目を引く新たな話題とし、必要な事実確認をせずして待ちきれないとばかりに報じている。このプロにはあるまじき報道は、メディアの信頼を損ね、さらには中国の国家イメージの汚点になるだろう。

  

  一部の日本人と日本メディアは、中国にデマを浴びせることを好むが、これには複雑な原因がある。中国人客の訪日は、日本の低迷する消費を力強く促進している。しかし中国の発展、特に見下していた中国人が日本で金を湯水のように使うのを目の当たりにした一部の日本人は、心中で不快になっている。そのため一部の日本メディアは中国人客のイメージダウンに熱中し、中国をイメージダウンすることで優越感に浸り、かつ一部の勢力による中国けん制 包囲を勢い付けている。この複雑な現実を前にし、中国メディアははっきりとした意識を持ち、容易に惑わされるべきではない。

  (チャイナネット)